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第13回販促コンペ「グランプリなし」 いまこそ新機軸に期待

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「受賞ハードル、下げたくない」

効果的なプロモーション企画の公募賞「販促会議 企画コンペティション」(販促コンペ)で、第13回目のことしは、グランプリ受賞企画がなかった。9月10日に開かれた贈賞式で発表した。「グランプリなし」の結果に終わったのは、2014年の第6回以来で2回目。

審査員長を務めた嶋浩一郎氏(博報堂)は、「過去の受賞者がいまも活躍するなか、ここでグランプリ受賞のハードルを下げたくないと考えた。新型コロナウイルス感染症のまん延や、デジタルトランスフォーメーション、サステナビリティへの意識の高まりなど、大きな変化の中にあるいまだからこそ、『販促コンペ』では、新たなコマースや販促の形が出てくる場であってほしいし、それを期待している」と話す。

審査員長を務めた嶋 浩一郎氏(博報堂 執行役員、博報堂ケトル クリエイティブディレクター/編集者)

グランプリに次ぐ「ゴールド」に輝いたのは、オンライン授業を活用し、老人ホームで暮らしながら学位を取得するコースを設ける企画「エデンの園 キャンパスライフコース」(聖隷福祉事業団)、アイスの年間パスポートを販売する「アイスの年パス」(ミニストップ)、スキンケアブランド「極潤」で冷やしたおしぼりを提供する「極潤おしぼり」(ロート製薬)の3本。例年は2本が選出されるが、ことしはグランプリ該当なしを踏まえ、3本が選ばれた。

「グランプリに準じるゴールドの企画は、しっかり考え抜かれたすばらしい内容だったが、『この手があったか』とうなるような、圧倒的に抜きん出た企画とは言い難かった。ただ、『販促コンペ』は多種多様なバックグラウンドを持つ応募者が、アイデアひとつで競い合う賞であり、年々企画のレベルが上がっているのも確か」(嶋氏)

ゴールドに次ぐ「シルバー」を獲得した企画は以下のとおり。
第13回 販促コンペ シルバー
・アレフ「キッズ柱」
・タキイ種苗「そだてる絵本ダネ」
・ミニストップ「ミニストップ・バスストップ」

「販促コンペ」は2010年7月、プロモーション手法の創造とさらなる進化、ならびに企画力に優れた人材の発掘・育成を目的としてスタート。企業・ブランドが実際に抱える課題を提示し、それを解決する企画を広く募っている。2021年の第13回で課題を出したのは、井村屋やエディオン、三菱電機など17社。応募総数は4631本で、いわゆるステイホームで企画数が急増した2020年の6139本からは減ったものの、2019年の4242本からは約390本、増える結果となった。

審査講評や最終審査会の様子などの詳細は月刊『販促会議』11月号(10月1日発売号)にて掲載します。どうぞご覧ください。