足遠のいたファンへ訴求 横浜F・マリノス、空間音響でスタジアムの一体感を再想起

横浜F・マリノスは11月3日のガンバ大阪戦、6日のFC東京戦に向け、Web動画「DIVE into the STADIUM」を公開した。空間音響技術を活用した動画で、観戦するファンの歓声や手拍子などのうねりがリアルに聞こえる内容に仕上げた。企画制作はTBWA\HAKUHODOと、クレプシードラ(東京・大田)。空間音響技術はクレプシードラが開発した。

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YouTubeで公開しているプロモーションムービー「DIVE into the STADIUM」

「ほかの観客との一体感、臨場感」を想起させ、集客へつなげる狙い。クラブを運営する横浜マリノス マーケティング本部の永井紘氏は、「入場者数制限が緩和された際、スタジアムから足が遠のいてしまった方々がスタジアムに戻ってきていただくために必要なことは何か、ということをずっと検討してきました」と話す。

「DIVE into the STADIUM」のカット

「スタジアムならではの魅力、スタジアムでしか提供できない価値は何か。ありきたりかも知れませんが、その答えの一つが、『多くの方と感情を共有することで生まれる一体感や臨場感』だと考えました。しかしそれは、映像や言葉だけではなかなか伝えづらい価値。そこで空間音響技術を活用して、一体感や臨場感を表現することにしました。映像や音を通じ、『やっぱりスタジアムはいいな』と感じていただき、再度スタジアムへ足を運ぶきっかけになればと思います」(永井氏)

11月3日のガンバ大阪戦ではさらに、ユニフォーム付きチケットを販売。こちらも「一体感」の醸成を図るもので、来場した人が同じユニフォームで応援できる点が売り。ホームタウン内では企業や商店街などさまざまな場所で、すでにそのユニフォームを着ている人が現れており、盛り上げに一役買っている。6日のFC東京戦では、人気アニメ『鬼滅の刃』とのコラボレーション企画を実施する。両日ともに「スタグル BIG FES」と題した、スタジアムグルメのイベントも開催。

コロナ禍において、ファンとの直接の接点をどう作るかは重要な課題だった。9月25日から「ららぽーと横浜」に設置したブース「横浜F・マリノスぽーと」は、その課題に答える施策のひとつ。ロッカールームを再現し、横浜F・マリノスを体験できる内容に。ホペイロ選手も訪れ、「久しぶりにリアルな場所での設営を経験したことで、自分たちが大切にしたい価値観を再認識させられました」(横浜マリノス マーケティング本部 永井紘氏)

今後は、1)既存ファン・サポーターとのエンゲージメントの強化 2)新規層の獲得 3)不満要素の解消 の3つの軸でマーケティング施策を講じていく。

「来場される方によって、スタジアムに求める価値・期待値は異なると思われます。試合そのものはもちろん、一体感や臨場感に価値を感じる方、試合以外のイベントやグルメも含めてレジャーとしての価値を感じていただける方など、様々なニーズを捉えながら、適切な打ち出し方・施策を検討していきたいと考えています」(永井氏)

新型コロナウイルス感染症の拡大で苦境を強いられた2021シーズンだったが、J1最終節(第38節)まで残り試合5試合。2位につける横浜F・マリノスは1戦も落とせない終盤に向け、ファンの熱気を味方につけようとしている。

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