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仕入れから販促、接客まで 学生が出身地を推す店舗、東京駅前に

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三菱地所と中川政七商店は2022年8月、学生が出身地の地域産品を販売するセレクトショップを東京駅前にオープンする。12月9日、大学生などを対象に募集を始めた。学生が店舗経営を担い、給与も支払われる。2027年には2店舗めを開業する予定。

プロジェクト名は「アナザー・ジャパン」。47都道府県の地域産品を販売するセレクトショップを学生がメインとなって経営する。写真は第一期店舗の外観イメージ

出店先は、三菱自著が開発を進める、東京駅日本橋口前の複合施設「TOKYO TORCH D棟」。店舗面積は約40坪(約132.2平方メートル)で、募集した学生はほぼ店舗経営の全般を担い、出身地の企業などから地域産品を仕入れ、店頭イベントの開催やPOP制作などプロモーションを仕掛けたりする。収支管理や店頭での接客販売も行う。

店舗は2022年3月末竣工予定の「TOKYO TORCH D棟」1階段にオープンする

27年度に全体竣工予定の「TOKYO TORCH」完成イメージ(東京駅・丸の内側)

地域は6エリアに分け、2カ月ごとに店頭で特集するエリアを切り替える。学生は、出身エリアが特集される2カ月をメインに担当し、それ以外の期間もほかの学生のフォローとして店舗経営に携わる。雇用形態はアルバイト。運営ノウハウについては中川政七商店が手引きする。

第一期店舗の内観イメージ

学生が携わる店舗とは別にカフェも併設する

三菱地所と中川政七商店は、「都市へ進学した学生が、当プロジェクトを通じて故郷の魅力を再発見し、それを伝える役割を担うことで、都市部と地域の新しい関係を築いてほしい。将来、故郷での就職や起業、あるいは副業などで関係を保ち続けたりといった、人材の還流が起こせたら」というビジョンを掲げる。

「インターンシップの発展型ではあるが、店舗経営全体を学ぶ教育という性質も強い。プロジェクト参加に対して単位を認定するなど、大学との連携も図ることを検討したい」(三菱地所)

第一期募集は18人で、短大、大学、大学院、高専、専門学校に22年1月時点で在籍している学生が対象。任期は同年3月から23年7月までの予定で、以降、毎年新たに学生を募集する。2027年度の第二期開業では店舗面積を約400坪に拡大し、47都道府県の地域産品を常時販売することを目指す。