ANAホールディングス(HD)傘下のANA Xは3月17日、独自の広告配信システムを開発すると発表した。今秋にも提供を始め、広告事業の確立を目指す。グループで持つ航空利用データや、3700万人規模のマイレージ会員データを活用する。広告配信先は外部のWebメディアなどで、全日空のWebサイトやアプリにも段階的に広げる。
サイバーエージェントと業務提携した。広告事業に携わる人材の育成でも支援を受ける。
新型コロナウイルス感染症で航空事業に大きな打撃を受けたANAホールディングスは、「感染症の再来にも耐えうる強靭な企業グループ」を掲げ、新たな収益源の開拓を急ぐ。
ANA Xが進めるプラットフォーム事業もその一環。昨年12月には、徒歩や電車などの移動で貯めたポイントを、航空券や旅行商品の購入に使える電子マネーや、マイレージ会員はマイルに交換することができるアプリの配信を始めた。22年度内をめどに日常的な商品購入やサービス利用などでも使えるよう、いわゆる「スーパーアプリ」の開発も進める。
同じANA HD傘下の全日空商事は3月21日にも、羽田空港ほか名古屋のセントレア(中部国際空港)と九州4空港の6空港で、ネットワーク化したデジタルサイネージの稼働を始める。一斉配信や、広告視認者の分析などが可能になったという。
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