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プラップジャパンが新入社員研修に販促コンペを導入し全社のプランニングを強化

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プラップジャパンでは、プランニングの強化ため、新入社員研修として販促コンペに取り組むことが決められている。なぜPR会社が“販促”コンペにチャレンジしているのか。販促コンペが新入社員研修の一環となった経緯について話を聞いた。

第14回販促コンペ公式サイトはこちら

 

小林舞氏
管理本部 管理部人事課/経営企画室
プラップ・サステナビリティ&SDGs ラボ メンバー

2006年新卒入社。日用品や玩具のマーケティングPR、教育業界や製薬企業の啓発プロジェクト、企業ブランディングやクライシス対応など幅広く経験。あらゆる業界のプランニングに携わる部署を経て、20年より現職。プラップの風土づくりに尽力中。

 

内山稜都氏
コミュニケーションサービス統括本部 第8部
アカウントエグゼクティブ

コミュニケーションの上流から下流過程までデザインできるプランナーを志し、2021年新卒入社。飲料製品やホテル、宇宙ベンチャーなど、幅広い業種の案件を担当。SNSマーケティングにも携わり、最新の活用事例やマーケティングPRに取り組む。

 

1年目から経験値を積める

――販促コンペを新入社員研修に取り入れた経緯を教えてください。

小林:私が人事へ異動する前の部署で、当時受け入れていた学生インターンと配属された新入社員にプランニングを体験してもらおうと、販促コンペにチャレンジしてもらったことがありました。販促コンペに取り組んでもらったところ、プランニングの流れを学べることはもちろん、先輩社員にアドバイスをもらったり、参加者同士で意見を交換し合ったりと交流が活発になるなど、部内でも好評でした。

その経験から、人事へ異動した際に新入社員研修として販促コンペを活用することを提案し、当社では2020年から新入社員研修の一環として、販促コンペに1人1作品は応募するという取り組みを行っています。最初の年は、コロナ禍で基本リモートワークだったこともあり、各自で自律的に取り組める販促コンペは研修コンテンツとしても最適でした。

研修の一環なので、新入社員には就業時間内に販促コンペに取り組んでもらっています。また当社は、社員一人ひとりがお客さまと向き合うコンサルタントであり、プランナーでもあるのですが、その中でも、特にプランニングスキルを高めたい人向けに、トレーニングを行うプランナー制度というものがあります。そこでトレーニングをするプランナーが、新入社員の壁打ち相手となり、1人に1プランナーが付いて、販促コンペに挑戦できる体制を整えています。

プランナー制度では社内のプランナーがそれぞれ担当する新入社員とペアになって支援する。

――研修に取り入れることで、どのようなメリットがありましたか?

小林:インターンや新入社員が、いきなりクライアントの中枢に入ってクライアントワークを担当することはなかなかありません。クライアントへの提案に携われる機会も多くはありません。なので、販促コンペのような場で、経験値を積むことができれば、成長速度アップにもつながります。実務経験が少ない社員にとって販促コンペは、経験値の先取りができる場だと思っています。

もし、販促コンペがなければ、こちらで架空のお題を用意して、販促コンペのような研修をやっていたかもしれませんが、販促コンペは実在する企業の本気の課題なので、リアルな課題に取り組めるというのも貴重です。

また、「人を動かす」というプランニングの根本にある考え方が1年目の段階から身に着けられるというのもメリットです。今、プラップジャパンという会社自体が、PRの総合代理店から、コミュニケーション全般を扱う会社に変化しており、そういった「人を動かす」視点を持つ人材が必要になっています。

さらに、先ほど述べた新入社員に付くプランナーからも販促コンペ研修は好評です。フレッシュな視点に刺激を受けることもありますし、教える側の立場に立つことで、人が考えた企画を客観的に見て、アドバイスすることがプランナーたちの自信につながったり、自分自身のスキルの振り返りにもなったりしているようです。

実務における日々のプランニングというのは、クライアントとのこれまでの関係性や相手の状況を理解した上で、その時の最適解を出していかなければなりません。提案する裏にある膨大な背景まで含め伝えていく必要があるため、後輩に企画を教えるというのは簡単ではありません。なので、本当にフラットな状態で、先輩も新入社員も同じスタートラインから企画を考えられる販促コンペは、教えやすい場なのだと思います。

販促コンペゴールド受賞社員による新入社員研修の資料イメージ。

販促コンペは、プランニングの筋トレ

――内山さんは実際に研修で販促コンペに取り組まれたそうですね。

内山:はい、昨年新人研修の中で、販促コンペに挑戦しました。個人的に大学4年生のときに応募していたので、昨年が2回目でした。

学生時代は、どうしてもアイデアが先行し、企画のインパクトばかりを考えてしまい、「人を動かす」という視点が足りませんでした。しかし、研修を通して、プランナーの先輩に壁打ち相手になっていただくことで、フィジビリティの部分や協賛企業の課題解決になるのか、人が動くのかという視点を持って、企画を考えられるようになりました。

また、同期全員で販促コンペに取り組むことで、コロナ禍であっても積極的にオンラインで交流することができ、お互いを高め合う場にもなったと思います。同期同士でアイデアを見せ合うことで、そこでブラッシュアップしたアイデアを先輩プランナーにぶつけてみるといったこともできました。

――今年は研修ではなく自主参加だと思いますが、参加の理由を教えてください。

内山:販促コンペに参加している主な目的は、プランニングの体力づくりなんです。もちろん賞を受賞できるような質の高いアイデアを出したいと思っていますが、それ以上にプランニングを考えることができる基礎体力を上げるために取り組んでいます。

なかなか普段の業務の中で、これだけいくつものテーマがあって、それぞれのプランニングに同時期に取り組める機会はありません。なので、課題の選び方も、自分の興味があるものだけではなく、あまり自分が知らなかったり、身近ではない課題にあえて挑戦しています。様々な業種の課題の企画を考えることで、アイデアのストックや引き出しが増え、今後の実務に役立ちます。

小林:その話を以前内山から聞いて、プランニングの筋トレだね、という話をしました。数をこなして、その素地をつくっていく姿がまさに筋トレのようでした。昨年ゴールドを受賞した当社の丸山のように、受賞をメインの目的としている人たちもいるので、販促コンペは人それぞれ様々な活用ができると思います。

PRAP大学×販促コンペで社員のプランニングスキルアップ

――新入社員以外はどのように参加しているのでしょうか。

小林:新入社員以外は、それぞれ自主的なチャレンジとして取り組んでもらっています。本業に関係するようなアワードには、会社としてチャレンジを推奨しているので、入賞者には報奨金を用意しています。

当社にはPRAP大学という教育、研修制度があるのですが、その授業のひとつとして、販促コンペに参加しようとしている社員にヒントを提示したり、プランニングについて学んでもらう目的で、全社員参加可能な講座を実施しました。丸山が講師で、販促コンペの取り組み方のポイントやプランニングスキームを教える講座です。多くの若手や、プランニングを学びたい中堅がその講座を受講し、販促コンペにも参加してくれています。販促コンペを新入社員研修に取り入れることで、そこから全社員のスキルアップを図っています。

コロナ禍前のPRAP大学の様子。現在はオンラインで実施している。

第14回販促コンペ公式サイトはこちら