フジパン「マイクラフトベーカリー」体験型のパンが累計売上1270万袋突破

2020年10月に発売されたフジパン「マイクラフトベーカリー」は、購入後にトースターで焼くことで完成する焼きたてのパンを再現する新ブランドだ。食べる直前に焼くというひと手間を楽しむ体験価値の提供でファンの支持を集めている。

人気連載「ヒットの仕掛人に聞く」では、いま話題の “ヒット商品” の 仕掛け人が開発の背景やプロモーション戦略を明かします。

本記事は、2022年6月1日発売の『販促会議』2022年7月号の転載記事です。
 

DATA

商品名:マイクラフトベーカリー
メーカー小売希望価格:おうちで焼きたてフレンチクッペ(3本入り)150円(税込)~
主な販路:全国のスーパーマーケットなど
 

今月の仕掛人

フジパン
取締役
関東事業部長
安田憲正氏

フジパン
開発研究部
課長
特級パン製造技能士
坂田敏之氏

 

自宅で焼きたてパンのおいしさを再現したい

─開発の経緯を教えてください。

安田:基本的に製パンメーカーは、均 一な商品をたくさん作ることを目指し ています。出来上がったパンに現れる 線の幅まで細かく決めているメーカー もあります。一方で私たちは品質を維 持しながらも、手作りの雰囲気を残したパンを届けることを目指しています。その最終到達点は1 から自分で作ること。それは大変なので、私たちが9 割 まで完成させて、最後の1 割で手作り 感を届けられないかと考えていました。この構想を実現するきっかけとなったのはコロナ禍による「おうち需要」です。家でできる楽しみを考えたときに、私たちが提供できるものが最後のひと焼きで完成するパンでした。2020年の3 月に開発を開始し、10月に関東で発売、2021年6 月からは全国で発売しています。

─かなり短い開発期間だと思います。

坂田:開発期間は短いものの、試作は従来よりも多く行っています。見た目は白いパンですが、単純に焼きの温度を下げたり、時間を短くしたりしたわけではありません。店舗にオーブンがあるようなベーカリーに近い品質を目指していたので、風味や香りを再現する難易度は高かったです。現在は通常シリーズ8 種類と4 月に発売した「アルチザン」ライン2 種類を販売しています。通常シリーズは既存の工場設備で製造しています。新たに発売した「アルチザン」は通常シリーズの好評を受けて、投資を行い専用の製造設備を用意しました。真空冷却装置の導入により、さらにベーカリー品質に近い商品を作ることができています。

「ラスト・ワン・ベイク~最後のひと焼きで最高のおいしさに~」のコピー通り、トースターで焼くことによってベーカリー品質を届ける

売れ続けることが重要

─ ラインナップはどのように決められたのでしょうか。

安田:開発のルールとして3つのポイントを設定しました。まずは王道の商品を中心にすること。フランスパンやクロワッサン、カレーパンなど名前を聞いただけで誰もがイメージできるようなもの。パンの新商品はメロンパンなら「チョコメロンパン」など、王道にひねりを加えたものが多い。マイクラフトベーカリー最大の特徴である最後に焼くという商品特性も、王道ラインアップであるからこそ焼きたての違いを感じてもらうことができます。
2つ目のポイントは、見た目で明らかに未完成であることが伝わることです。「焼く」という過程を経ることで見た目に変化が起きるというのは重要です。最後は焼きたてがおいしいこと。商品は焼かなくても食べることができますが、焼かないと本当のおいしさが感じられないのではないかと思えるようなものになっています。これらのポイントに合ったものを選定しました。

─ 2 月には累計売上1190万袋の発表がありました。

安田:4 月の段階では1270万袋にまで伸びています。ただ、売り上げよりも重要なのはブランドを継続させることです。一般的にパンの新商品は約2カ月で店頭からなくなります。工場の生産には最低ロットがあるので、注文がそこに満たなければ生産できない。「マイクラフトベーカリー」は発売開始以来、継続的に売れている。そこが大事だと思っています。ターゲットとしても、特定の年齢や性別ということではなく、繰り返し買ってもらえるコアなファンを増やすことがポイントになると考えています。

売り場。店頭での試食販売ができなかったので、パッケージに二次元コードを記載。スマートフォンなどのデバイスからキャラクターが焼き方を説明するAR動画が見られるようにした。

―本記事の続きは、6月1日発売の『販促会議』2022年7月号で読むことができます。
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