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「評価される」広報になるために、今できることとは?

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SNSの浸透やコロナ禍での働き方の変化などに伴い、広報するテーマや手段も多様化している。何を持って広報の成果とするか、その判断基準にも迷うところだ。組織全体の目的に寄与する、「評価される」広報を目指すために、見直すべきポイントとは。

リスト 広報次長
田尻有賀里氏

 

※本記事は『広報会議』2022年12月号の転載記事です。

Q1「広報がうまくいっている」状態とは、どんなことを指しますか?

経営層の考えと、広報部門のアウトプットが合致している状態。

不動産関連企業で広報活動をしている私が「広報活動がうまくいっているな」と感じる状態は2つあります。ひとつは、会社が求める課題解決と、広報部門のアウトプットが一致している状態。例えば、リリース発信がきっかけで世の中に大きなムーブメントを生み、会社として注力したい部門への問い合わせや売り上げが増えると目に見えやすい広報の成果になります。

もうひとつは、社員の一人ひとりが広報の目的や必要性を理解することで、広報が発信するメッセージをそれぞれが拡散してくれるような状態です。社員全員が「広報パーソン」になることで広報活動を自分ごと化し、社内協力も得やすい理想的な状態だといえます。

会社全体の目的や目標に向かって、全社員が広報目線を持ち、アウトプットを出せるようになるためには、まず、私たちは一体何を解決するために広報をやっているのか、「広報の目的」をしっかりと定め、広報活動を行う必要があります。

私たちの場合は「広報の目的」を次のように定めて、社内の共通言語にしています。ひとつ目は「営業支援になる」広報であること。商品のポジティブなイメージや事業内容を発信することで、営業担当者が商品を売りやすくなったり、お客さまに自社を選んでもらいやすくなったりする状態をつくるのが第一の目的です。

2つ目が「採用の支援になる」広報。柔軟な働き方ができることを知ってもらうため、会社の制度やプロスポーツ選手をしながら働いている社員を紹介するなど、「入社したい」と思ってもらえるような情報発信を心がけています。

3つ目は「長期的なブランドづくりと認知度向上」のための広報。提携している海外の高級不動産ブランドの国内での認知度向上を通じた、海外不動産・高級不動産に強いというブランドづくりも重要な目的です。

そして最後が「従業員のロイヤルティを高める」ための広報です。これは、いわゆるインターナルコミュニケーションになり、従業員が「ここで働いて良かった」と思えることは、業務のパフォーマンス向上にダイレクトにつながりますし、離職防止にもなります。従業員の家族からも理解を得ている状態になればなおよいでしょう。

これら「4つの目的」を意識することで、コミュニケーション施策を取捨選択しやすくなり、社内に新しい施策を通す際も、どのように広報が会社に貢献していくかについて説得力のある説明をすることができます。

―本記事の続きは、12月1日発売の『広報会議』2022年12月号で読むことができます。

広報会議2022年12月号

 
【特集1】多様化する広報業務
目的の明確化で効果測定を見直す


GUIDE
社内外で「評価される」広報になるために
今、必要とされていることとは?
田尻 有賀里 (リスト)
 
OPINION1
「目的」に即した「目標」を見つける
広報に求められる事業貢献のストーリー
望月安迪(デロイト トーマツ グループ)
 
OPINION2
KPIとは現在地を把握する指標
誰もが理解できる「シンプル」さが鍵
中尾隆一郎(中尾マネジメント研究所)
 
OPINION3 目的に適した「生の声」を味方につけて
説得力のある成果報告を
稲葉崇志(組織人事コンサルタント)
 
CASE1 ビジョン広報が社員のモチベーションアップに
毎年の定点アンケートで浸透率の測定も
西武ホールディングス
 
CASE2 社員が主役の “逆境エピソード”で
共感生み、社内活性や採用に成果
シナネンホールディングス
 
OPINION4
ソーシャルリスニングでリスクに気づき
口コミの量と質の変化で広報効果を測る
福田浩至(ループス・コミュニケーションズ)
 
広報担当者に聞く「広報の目的・成果は?」
山善/ふく成/河村電器産業
 
【特集2】サステナビリティサイトと広報成果
 
地道な活動で社内の
サステナビリティ理解を促進
ライオン
 
リリースでは伝えきれない物語を
読者の共感がひとつの指標に
スターバックス コーヒー ジャパン
 
社員参画の仕組みをつくり
コンテンツの改善につなげる 
東京海上ホールディングス
 
投資評価に関わる情報、積極開示
ESG指数の構成銘柄に
ダイセル
 
【特集3】スタートアップと業務効率化

CASE1
事業フェーズに合わせた選択と集中
「やらないことを決める」のが肝に
キャディ
 
CASE2
持続可能な宇宙開発
伝わる文脈づくりと取材対応の工夫
SPACE WALKER
 
CASE3
逆算思考の徹底が業務効率化のカギ
万全な事前準備でチャンスを逃さない広報に
CureApp
 
【連載】
 
広報担当者のための企画書のつくり方入門 片岡英彦
 
SNS採用広報の裏側 ヒルトン東京
 
BtoB企業広告のその後 トプコン
 
社員を巻き込む社内報のつくり方 日清食品グループ
 
周年イヤーの迎え方 ジャノメ
 
メディアの現場から
『CREA』『パンサー向井の#ふらっと』
 
実践!プレスリリース道場 
大和ハウス工業のメタバース住宅展示場公開リリース 
井上岳久(PRコンサルタント)
 
オウンドメディアの現場から 日機装
 
地域メディアの現場から
中京テレビ放送『PS純金』
 
など、多数