アマゾンジャパンは3月7日、モバイル向けWebサイトで縦にスクロールする漫画(タテ読み漫画)の掲載を始めた。縦スクロール漫画からは韓国の『梨泰院クラス』など、メディアを超えたヒット作も生まれている。
スマートフォンやタブレット端末向け、数百作品・合計1万話超を閲覧できるようにした。一部は無料で閲覧できるほか、「待てば無料」として23時間など指定の時間が経過すると続きが読める形式のものもある。アマゾンジャパンによる国内独占作品も用意し、「新しい話を毎週公開していくとともに、国内外で人気のタイトルを順次増やしていく予定」(アマゾンジャパン書籍事業本部ジェネラルマネージャーのエイミー・ワース氏)
アマゾンは昨年、広告を閲覧すると無料で読めるデジタル漫画の掲載を始めている。タテ読み漫画では現時点で、広告の掲載はない模様。
書籍のように横にページを繰っていくのではなく、Webページのように縦にスクロールしていくタイプのタテ読み漫画は、韓国でネイバーが2004年、「WEBTOON」としてサービスを開始。国内では2013年に韓国NHNの子会社NHN Comico(現・NHN JAPAN)がマンガアプリ「Comico」をスタートさせている(「Comico」は17年に事業分割し、同年から現在のNHK Comicoが運営)。アマゾンのタテ読み漫画も韓国の出版社が参画する。
タテ読み漫画からはクロスメディア作品も生まれている。日本でもヒットした『梨泰院クラス』の原作はタテ読み漫画。現地放送局でドラマ化されたほか、動画配信「Netflix』では日本を含めグローバルで配信となった。「Comico」からもアニメ化、ドラマ化作品が生まれている。集英社や小学館も2022年度にタテ読み漫画の専門部署を立ち上げた。
出版科学研究所によると、2022年の国内の漫画販売の推定金額は6770億円で、70%超の4779億円をデジタル漫画(電子コミック)が占める。構成比は21年から10ポイント近く伸長した。一方、単行本(コミックス)や掲載雑誌(コミック誌)は減少しており、コミックスは21年比16.0%減の1754億円、コミック誌は同比3.8%減の537億円となっている。デジタル漫画も落ち着きが出てきており、これまでの2ケタ増から伸び率が急速に縮んだ。
「コミック誌は単発で売れる傾向が強く、作品を盛り上げるメディアとして重視している出版社は少なくない。連載メディアとしての役割は、マンガアプリなどにシフトしつつある。しかし、積極的な広告出稿など作品を上手くPRできているストアが好調な一方、規模が大きいストアでも伸び悩むなど二極化の傾向が見られる」(出版科学研究所)
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