動画制作の要諦はイメージの言語化 I-neがコピーライティングを学ぶ理由

BOTANIST,SALONIA,DROASなど、ビューティーを軸に様々なブランドを展開する株式会社I-neで、ブランディング動画の制作を指揮する鈴木大輝氏に、部署単位でコピーライティング実践講座を導入した経緯と成果について聞いた。

I-neでブランディング動画の制作を指揮する鈴木氏

—— ご担当の業務を教えてください

I-neには会社全体から自社製品まで、会社のあらゆるブランディングを担うブランディング本部があります。その中のコミュニケーション戦略部の動画課で、ブランディングにかかわる全ての動画制作を担当しています。メンバーの人数は受講当時、6人になります。

I-neが展開するブランド。上から「BOTANIST」「SALONIA」「CHILL OUT」「DROAS」

—— 動画課の全員がコピーライティング講座をご受講されていらっしゃいますが、動画の講座ではなく、言葉の講座である当講座を受講したのは、どういった理由からですか?

理由は大きく2つあります。1つは人員増加に伴うもの、もう1つは動画制作では必ず起きる「やり直し」を削減するという2つの目的がありました。

最初の人員増加に伴うものですが、チームメンバーが増え、1人1人のクリエイティブのクオリティをどのように高めるかを悩んでいました。動画の表現部分については、動画をつくるのが好きなメンバーなので自力で学習が出来ます。しかし、動画にどのような課題解決の役割を担わせるべきかについては、有効な対策が無かったために、クオリティを高める方法を日々、模索していました。

そのような中、広告代理店と協業している時に、コピーライターの言葉が、制作物のコンセプトになっていることに気がつきました。そこでコピーライターのコンセプトワーク、課題解決の力は、自分たちの業務に活かせるのではないかと考えたのが、きっかけです。

—— 「やり直し」についてはどうですか?

一般的に動画制作の難しさは、最終局面で一気にひっくり返り、制作がやり直しになることです。しかし受講の結果、やり直しがほぼなくなったことが成果として大きいものがあります。

—— どのようにして改善されたのですか?

動画制作は、ブランドチームから情報が降りてきてからスタートします。ただ、その情報は断片的です。断片的なまま制作を開始すると、最後にやり直しが発生する頻度が高くなります。

そこで、不足する情報を埋めにいきました。その作業で参考にしたのが、この講座のコピーを書く訓練で使用する「視点の整理シート」です。この整理法を実務で応用しました。シートに倣い、自分達も断片的な情報から、何が足りていて、何が足りていないのか、そして足りていない情報を埋めに行くことで、動画制作に必要な情報を揃えることができました。

しかし、難しいのはここからです。動画制作はどうしてもイメージで共有されます。

「こういう感じにしたいんだけど」「こういうイメージなんだけど」などのやり取りが、都度、修正として入ってきます。そこで、イメージのやり取りをするのではなく、情報を埋めた後に、「何を伝えるか、どう伝えるか」の部分を、しっかりと言語化することにしました。これによって、関係者にイメージではなく、言葉でコンセンサスを取ることができるようになり、そこから絵コンテなり、Vコンテなりに起こしていくので、やり直しが一気に減りました。今は、動画制作のスタートは言語化、といっても過言ではないと思っています。

インタビューに応える鈴木氏。ご自身も受講し、映像の言語化を推進

—— ちなみにこの「情報を埋める」ことと「言語化」は誰が行っているのですか?

動画制作チームの各人が実施しています。そのおかげで、各人で「やり直し」を防ぐことができるようになりました。この講座のコピープラットフォームで学習したメンバーですので、言語化ができるようになった点が生きています。要件から言葉にしていく過程がフレームワーク化され、「型」として学べたことが大きな利点であると思います。

—— 今後の展望や起こしていきたい変化について教えてください

とにもかくにも、言語化が非常に重要だと思っています。動画を作るだけではなくて、ブランドコミュニケーション全体のディレクションであったり、クリエイティブ全体のディレクションをしっかりと言語化して、それを最終成果物としてアウトプットできる組織にしていきたいと思っています。


 

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