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農業の室内体験施設が横浜に 24年秋…体験農業事業などのマイファームら

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都市部中心に展開

体験農業事業などを手掛けるマイファーム(京都市)と新規事業コンサルのA.G.A.(横浜市)は農業をテーマとした子ども向け室内体験施設を2024年秋に開業する。1号店は横浜市内で、具体的な出店場所や広さ、来場規模などは未定。3~5歳の子どもが主なターゲットで、野菜や自然への興味関心を持ってもらう狙い。本物の自然に忌避感がある都会暮らしの子どもなど新規客層の開拓にもつなげる考えで、今後も都市部を中心に出店する。地域の情報誌など子どもを持つ親を対象としたPR戦略にも力を入れる。12月14日の取締役会で同事業に向けた合弁会社「My Little Farm」の設立を決議。設立は2024年1月で、資本金は1000万円。出資比率はマイファームが49%、A.G.A.が51%。


写真 パース・イメージ 「マイリトルファーム」
3~5歳の子どもを対象とした「マイリトルファーム」(イメージ)

屋内体験施設「マイリトルファーム」は、教育的な側面も強い従来の農業体験と異なり、子どもたちに楽しんでもらう事を最優先としている。遊びを通じて子どもたちに自然や野菜に関心を持ってもらい、同社が手掛ける本物の農業体験事業への導線とする考えだ。

施設では、巨大な野菜や虫のオブジェクトや、自然や農作物をモチーフとした遊具を用意したほか、食をテーマとしたワークショップも実施する。本物の土を一切使用しない点も特長で、プロジェクションマッピングなどの技術を用いて、人工的に自然環境を再現。虫の音や土の香り、そよぐ風なども人工的に生み出し、子どもたちに五感で体験してもらう。

写真 人物 マイファームの西辻一真社長

マイファームの西辻一真社長

 

マイファームが手掛ける体験農業や社会人向けの農業スクールでは、本物の畑や自然環境での体験を重視しており、人工物による屋内での疑似体験には否定的だった。方針転換のきっかけは2020年に産まれた西辻一真社長の子どもの野菜嫌いで、野菜や自然が嫌いな子どもにも農業の楽しさを伝える手段として、エンターテインメントに特化した事業を企画したという。

合弁会社の社長にはA.G.A.の相嘉優公子COOが就任。子どもの職業・社会体験施設「キッザニア」の創業メンバーも参加し、今回の事業でノウハウを生かすという。

2007年創業のマイファームは2023年11月27日に上場。体験農園事業のほか、会員制の通販事業、生産者と買い手が直接交渉できるアプリ「ラクーザ」などを手掛け、農家を支援している。農地を活用した事業として、耕作放棄地での生薬栽培、太陽光パネルを設置するソーラーシェアリング事業なども展開。海外事業では、新規事業の開発支援や人材育成も実施している。

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