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注目はLOREAL初の基調講演、テクノロジーとイノベーションの祭典「CES」が開幕に―「CES2024」現地レポート①

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2024年のテックトレンドを占う世界最大規模のテクノロジーカンファレンス、CESが今年も米国ラスベガスでスタートしました。今年のテーマはALL ON(オール・オン)です。

CESは、「Fortune 500」企業のうち311社が登録し、4,000以上の企業が世界中から出展。会期中には270を超えるセッションが行われます。毎年、約173カ国から参加がある巨大イベントです。

CESは、家電ショーとしてスタートしましたが、今日ではテクノロジーとイノベーションのイベントに変化を遂げています。CESでは、スマート家電に始まり、AI、ヘルスケア、ロボティクス、XR、サスティナビリティ、そしてダイバーシティに至るまで、先端的な取り組みに触れることができます。ここで触れることができるテクノロジーは、産業からビジネスモデル、ライフスタイルを大きく変化させることは間違いなく、マーケターにとっても注目すべきイベントだと言えるでしょう。そんなCESを現地からレポートしていきます。

新たな方向性を予感させるLOREAL、Walmart、NASDAQによる基調講演

やって来ました、CES2024。「アドタイ」読者に向けて筆者独自の視点で今年もお届けしていきたいと思う。さて、2024年のCESは、マーケターにとって例年以上に注目するべきイベントになると筆者は考えている。

今年は、FMCG業界からロレアルが初の基調講演での登壇となる。しかも初日の最初を飾る最も注目される基調講演枠での登壇だ。FMCG企業が、テクノロジーとイノベーションの祭典であるCESで何を発信するのか?1月9日朝8時30分から(現地時間)の基調講演に注目したい。

さらに基調講演には、WalmartやNASDAQも参加する。こちらも注目したい。後述するが、今年の技術テーマは生成AIであり、領域としてはサスティナビリティが注目されるCESとなるだろう。これらの企業が、AIやサスティナビリティ、そしてテクノロジーによる新たな価値をどのように発信するのか?興味深いレポートを提供できるだろう。

やはりAIが主役の2024年

まずは、今年のCESの方向性について、CES主催団体のCTAアナリストによるCES Trend to Watchからレポートしたい。CTAの首席アナリストであるJessica Boothe氏によると、今年はCESの主催団体であるCTA(全米民生技術協会)の創立100周年とのことで、これからも未来を映す窓としての役割を果たすという。

Jessica氏は、今年は特にAIの進歩が目覚ましく消費者と企業の両方に影響を与えていると主張した。生成AIやチップメーカーによるAIの進化、AIエコシステムとイノベーションが紹介され、AIとロボット工学、デジタルツイン技術が注目だという。さらに、AIとロボティクスの専門展示エリアも設けられたことも言及された。

今年も注目の“サスティナビリティ”と“ヘルスケア”分野

今年は、持続可能性に関わるテクノロジーも大きく注目される。太陽光発電やグリーン水素などが注目だという。昨年からCESの主要なテーマのひとつとなっているサスティナビリティについて、企業は収益性と社会的責任の両立が必要な時代であり、多様性と包括性はビジネス成長の鍵となるという。

また、デジタルヘルス・ウェルネス領域の注目も高い。デジタルヘルス分野では、パーソナライズされたソリューションが注目されているようだ。そして、特に女性の健康ケアが特にフォーカスされるという。筆者がこの記事を書いている時点で、LG、Panasonic、BOSCHのプレスカンファフェンスを聴講しているが、サスティナビリティへの取り組みと、発表する製品・技術への対応は主要な発信テーマとなっていた。次号でこのあたりを解説したいと思っている。

CESの第二の主役はB2B企業

今年のCESはB2B企業の発信も多い。基調講演ではシーメンス、HD HYUNDAIが登壇する。また、オランダのインク企業が自動運転に親和性の高い新しいインクについてプレス発表を予定している。

IntelやQualcommなどテック系B2B企業はこれまでも基調講演やプレス発表に何度となく登壇していた。しかし、ここ数年は、非ITテック系のB2B企業の発信が目立っている。CTAによれば、今回の出展者の約30〜40%がコンシューマー領域ではなく、エンタープライズ技術の進歩が紹介されるという。「アドタイ」レポートでは、CESで世界のB2B企業がどのような発信を行っているのか?ブランディング、コンテキスト、コンテンツとクリエーティブの視点でレポートしたい。


写真 人物 CTA Director of ResearchのJessica Boothe氏


写真 人物 CTA Director of ResearchのJessica Boothe氏
CES 2024 Trends to Watchで今年のCESの注目ポイントを説明する、CTA Director of ResearchのJessica Boothe氏。AIがあらゆるところで出展され、出展に影響しているという。

LGのプレスカンファレンスではAIが主役に。AIを活用した多くの製品やプロセッサが発表された。また、LGはAIを”Affectionate intelligence(愛情深い知性)”と定義した。後日レポートをお届けする。


写真 風景 Panasonicの記者発表

Panasonicの記者発表では、昨年に続き同社のカーボンニュートラルへの取り組みであるPanasonic GREEN IMPACTについて今年も言及。後日レポートを予定。

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写真 人物 森 直樹氏

森 直樹氏
電通 ビジネストランスフォーメーション・クリエーティブ・センター
エクスペリエンスデザイン部長/クリエーティブディレクター

光学機器のマーケティング、市場調査会社、ネット系ベンチャーなど経て2009年電通入社。米デザインコンサルティングファームであるfrog社との協業及び国内企業への事業展開、デジタル&テクノロジーによる事業およびイノベーション支援を手がける。2023年まで公益社団法人 日本アドバタイザーズ協会 デジタルマーケティング研究機構の幹事(モバイル委員長)を務める。著書に「モバイルシフト」(アスキー・メディアワークス、共著)など。ADFEST(INTERACTIVE Silver他)、Spikes Asia(PR グランプリ)、グッドデザイン賞など受賞。ad:tech Tokyo公式スピーカー他、講演多数。