Peatixの広報戦略、経営と一体化させたコミュニケーションとは

多くのスタートアップ企業の課題となる、企業・サービス認知の拡大。ただでさえ少ないリソースの中で、メディアアプローチなどの広報活動に着手するのは容易ではない。そこで月刊『広報会議』では、現在多数の認知やパブリシティを獲得しているスタートアップ企業の、広報の“転機”に迫る新連載「スタートアップ企業の転機」を開始した。

第3回目となる今回は、イベント・コミュニティプラットフォームを運営するPeatix Inc. CEO/Peatix Japan取締役の原田 卓氏とPeatix Japanの共同創業者であり取締役・CMOの藤田祐司氏に話を聞いた。

※本記事は、広報会議2024年2月号 から転載した内容です。

文/下矢一良 PR戦略コンサルタント・ストーリーマネジメント代表

会社プロフィール

  • 創業年:2011年
  • 事業内容:イベント・コミュニティプラットフォーム
  • 従業員数:8 6名(グローバル全体)
  • (2023年12月時点:Peatix Japanは63名)
  • 広報体制:6名(グローバル全体)

Peatix(ピーティックス)は日本では異色のスタートアップだ。サービス開始直後に本社をアメリカに移し、極めて早い段階からグローバル展開を睨んでいるのだ。

さらにシンガポールにも現地法人を設立。広報機能を担うチームも国ごとではなく、グローバルで設置されている。

日本、アメリカ、シンガポール、マレーシアにオフィスを構え、現在27カ国にサービスを提供しているPeatix。2023年は、シンガポールでのサービス開始から10周年となった。

メディア掲載数は指標としない

広報部門の目的も「多数派」とは異なる。多くのスタートアップ企業の広報は目標を「メディアに出ること」に置いている。それゆえ、広報担当者のKPI(Key Performance Indicator:業績を評価、管理するための定量的指標)もメディアに掲載した「数」とすることが多い。

「メディア掲載はあくまで『結果』です。広報のKPIにメディア掲載に関するものはありません」。こう語るのはPeatixを創業した原田卓CEOだ。

フジロックフェスティバルが、イベント・コミュニティ向けのプラットフォームである「Peatix」を利用すると、そのことがメディアに報じられる。すると音楽に関心のある層が別の機会にもPeatixを利用するようになる。メディア掲載はあくまでコミュティ形成と拡大の過程で「あれば望ましいもの」なのだ。

ガイドラインの策定

Peatixには「専任広報」が存在しない。広報は「マーケティング・コミュニケーション」部門が担っている機能の一部なのだ。それゆえPeatixの広報チームの仕事は多岐にわたる。

チームが主となって手がけた重要な仕事が、Peatixを使うユーザーを対象にした「コミュニティ・ガイドライン」の策定だ。

その内容は、「Peatixとは」という自己定義に始まり、「多様性を歓迎する」「互いに共感し、尊重しあう」といった行動規範、さらには「社会的責任」まで定めている。

マーケティング全般を統括する共同創業者の藤田祐司CMOは、こう打ち明ける。「広報は普段からPeatixの考えをどのように利用者に伝えるか考えているチームです。ですから、コミュニティ・ガイドラインをメインで担当するのは自然でした」。

広報が中心となって作成したコミュニティ・ガイドラインの冒頭では「Peatix」の自己定義に加え、多様性やブライバシーへの考え方を示した。

 

転機となったプレスリリース

Peatixにとって、重要な転機となった1枚のプレスリリースがあるという。それが…

 

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続きは広報会議2024年2月号 (12月28日発売予定) からご確認ください。

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