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ゲームで子どもの好き嫌い克服 大塚製薬、AR活用の食育ゲームアプリ開発

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家庭内でのコミュニケーション促進に期待

大塚製薬が食や栄養について学べるゲームアプリを開発した。2月19日に配信した「もぐもぐタウン」は拡張現実(AR)を活用しており、子どもがゲーム感覚で楽しみながら学習できる。子どもの食に関する正しい知識とバランスの良い食習慣を実践する力を育む「食育」の一環。小学生から親世代を含む全年齢をターゲットとしており、家庭内で食育に関するコミュニケーションが活発化することを期待している。


写真 実データ ゲームを楽しみながら食や栄養について学ぶことができる「もぐもぐタウン」
ゲームを楽しみながら食や栄養について学ぶことができる「もぐもぐタウン」

ソニーネットワークコミュニケーションズ(東京・港)の食事画像解析AI技術を搭載したほか、AI食事管理アプリを手掛けるasken(東京・新宿)の食材データベースも活用。食事をスマートフォンなどのカメラで撮影すると、食事に使用されている食材を認識し、食材に応じたキャラクター「もぐみん」がARで表示される。ユーザーは出題するクイズに答えることで「もぐみん」を仲間にすることが可能で、食事や食材に関する栄養知識などを学ぶことができる。もぐみんは食材と顔のパーツの組み合わせで最大100食材25万種類が存在する。

2月18日にアプリのローンチを記念した「もぐもぐタウンアプリ体験会」を実施。小学生約20人と保護者を招待し、ビュッフェ形式の食事を撮影しながら、食材の栄養ポイントや豆知識について学んでもらった。同アプリを体験した小学1年生の女の子からは「ナスは苦くて苦手だけど、仲間にしたいから食べる」と感想が寄せられた。保護者からも「身になるものであれば、アプリゲームであっても罪悪感がない」という声が上がった。


写真 風景 配信前日に実施した「もぐもぐタウンアプリ体験会」の様子
配信前日に実施した「もぐもぐタウンアプリ体験会」の様子

「もぐみん」が登場する「もぐもぐタウンカルタ」をWebサイトで用意。アプリによるデジタル体験だけでなく、リアルでの遊び体験でも食育につなげたい考え。広報担当者は「食や栄養について理解を深めてもらい、ゆくゆくは同社の活動や製品に興味を持ってもらえれば」と期待を込めた。

厚生労働省の「第4次食育推進基本計画」では、健康や食を取り巻く環境の変化や社会のデジタル化を背景に「『あらたな日常』やデジタル化に対応した食育の推進」が重要事項の1つに掲げられている。社会環境の変化で在宅時間が伸長し、家族で食を考える機会が増加したことで、家庭での食育の重要性が高まっている。同社はゲームアプリ開発などの取り組みを通じて家庭内での食育に貢献する。

同社は2018年にも食育アプリ「スケッチクック」をリリース。子どもが描いた料理の絵をスマートフォンのカメラで撮影すると、料理のメニューを判別し、実物の料理に近い画像に変換する。その料理のレシピと共に適切な栄養バランスを保管する「食べ合わせメニュー」を提案する。スケッチクックは家庭内で活用されているほか、公立小学校の食育授業にも採用されている。文部科学省が実施した「令和元年度 青少年の体験活動推進企業表彰」で審査委員会優秀賞を受賞した。

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