商品やサービスの開発に生かす
キリンホールディングス(HD)は、乳幼児の食物アレルギー対策をテーマとした情報発信アカウント「すくすくアレルギーのーと」を4月8日(月)にInstagramで開設した。本事業は乳幼児の食物アレルギーに悩む家族の不安や負担の軽減を図るとともに、顧客が抱える具体的な悩みを理解することで、将来的な商品開発につなげる狙いがある。
同社の社内新規事業公募制度「キリンビジネスチャレンジ」から誕生。食物アレルギーの子どもを持つ社員が起案した。医薬部門で免疫・アレルギー領域の研究を行ってきた経験を生かし、エビデンスに基づく情報のほか、食物アレルギーの子どもを持つ親として実体験などを発信する。
同社が1歳半~5歳の食物アレルギーの乳幼児を持つ20~40代の母親を対象に実施したWeb調査では、48.6%がSNSで情報を入手していると判明。同社は「SNSは双方向コミュニケーションが可能で、情報収集・相談の場として価値が高い」と分析している。
アカウントでは「アレルギーの子どもがいる家庭がどんな外食を利用しているのか」といった情報を発信している。本事業を起案した社員が投稿を担当しており、食物アレルギーの子どもを持つ親としての経験から、同じ悩みを持つ閲覧者が興味関心を持つ投稿テーマを選定。更新頻度は週2~3回を予定している。
直接の返信は行っていないが、コメントは全て担当者が確認している。今後の取り組みとして、フォロワーへのアンケートや取り上げてほしい題材の募集なども行っていく方針だ。
開設後の閲覧者の反応として、広報担当者は「好意的な反応をいただいている」とコメント。4月23日時点でフォロワー数は780人を超えている。今後の具体的な目標は非公開だが「一人でも多くの役に立ちたい」と意気込みを語った。
Instagramでのコミュニケーションを通じて、乳幼児の食物アレルギー関する悩みやニーズを見出し、解決につながる商品やサービスの開発を目指す考えだ。広報担当者は「新規事業のため、既存の枠にとらわれず、様々な価値提案をしていければ」と話した。将来的にはキリングループの他事業との連携も進めていきたいという。
消費者庁によると、食物アレルギーは乳幼児期である6歳までに79.5%が発症するという。東京都健康安全研究センターの調査では、3歳までに食物アレルギーと診断された乳幼児は2004年から2019年までの15年間で約7割増加。原因食物を除去したアレルギー対策食を作る家族の数も増加している。食事の準備や誤食の不安は心身の負担も大きく、信頼できる情報を入手する手段が重要な課題となっている。
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