サッカーJリーグ2部(J2)のベガルタ仙台は9月14日、クラブマスコット「ベガッ太」の行動をめぐって謝罪した。同じくJ2の北海道コンサドーレ札幌のサポーターに対し、「ヒグマにおそわれたことある?」などと書いたホワイトボードを見せたことがSNSで批判を集めたためだ。
ベガッ太は、Jリーグのマスコット総選挙で2度1位に輝いた人気者。かねて「自由奔放」「いたずら好き」という個性的なキャラクターでファンに親しまれてきた。今回、その “らしさ” が思わぬ形で問題となった。
「X」のベガッ太 公式アカウントが9月12日に投稿した画像
「配慮に欠ける行為」ベガッ太に厳重注意、再発防止へ
問題となった行動があったのは9月13日、ユアテックスタジアム仙台で開催された北海道コンサドーレ札幌戦だった。
ベガッ太が札幌サポーターとの交流中、「ヒグマにおそわれたことある?」などと書かれたホワイトボードを見せた。北海道ではクマの出没や人的被害が相次いでいることから、SNSでは「不謹慎だ」などと批判する声が広がった。
ベガルタ仙台は翌14日、「マスコットの不適切な行動について」と題する声明を公式サイトに掲載。「ファン、サポーターの方との交流における中で配慮に欠ける行為でした」として謝罪した。
クラブは事実確認を済ませたとし、厳重注意と教育指導を実施。「再発防止を徹底いたします」としている。
「自由奔放」が人気の理由だった
ベガッ太は1999年に誕生。ギリシャ神話で「勝利をもたらす」とされる鷲をイメージしたキャラクターで、2013年と2016年にはJリーグマスコット総選挙で1位となった。Jリーグ公式サイトもベガッ太について「自由奔放」で、相手を追い込むようないたずらが特徴だと紹介している。
クラブ公式サイトのプロフィールにも、その個性は色濃く表れている。「自分の長所」を聞かれて、かわいい女性やおごってくれる人には優しくできる、と回答。「短所」についても、気が短い、タダでは動かないなど、一筋縄ではいかない人物像が設定されている。
クラブ自身も2021年、ベガッ太専用の公式X(当時Twitter)を開設した際、「世界観全開」のアカウントになると紹介していた。単に試合を盛り上げる着ぐるみではなく、独自の人格を持った “発信者” として育ててきたことが分かる。
ベガッ太は2026/27シーズンもクラブと “契約更新”。ベガルタ仙台はその際、「自分らしさを見失わない」ベガッ太のコメントを紹介していた。
愛されてきた “らしさ” を残しながら、どこに一線を引くのか。今回の騒動は、企業やスポーツクラブが人格を持ったキャラクターを運用する上での難しさも浮き彫りにした。

