クボタは8月30日、アクセンチュアと合弁会社を9月1日付で設立すると発表した。クボタグループが持つデータ資産を生かした新サービス開発や、そのための人材育成、基盤整備などを担う。出資比率はクボタ85%、アクセンチュア15%。代表者は9月1日に発表する。従業員は約50名。
クボタグループが携わる食料・水・環境分野で、クボタが持つ製品データや向上データ、マーケティングデータ、外部データなどを基に、新サービスの創出を目指す。新サービスの土台となる事業の自動化や省力化、データ活用の高度化などのビジネス改革を進めるほか、業務のデジタルトランスフォーメーション(DX)を担う人材も育成する。育成規模は、2024年12月末をめどに1000人程度の目標を掲げている。
「システム子会社として本体やグループの別会社と受発注の関係になるのではなく、クボタグループの企業資産を活用して新サービスを生み出し、それをグループに還流させることが主な使命。意思決定スピードの速さやステークホルダーとの連携などを踏まえると、当社も一部出資して一企業として活動できるようにしたほうが、より貢献できると考えた」(アクセンチュア)
クボタは2019年4月、事業本部ごとに設けていたIT部門を統合し、グローバルICT(G-ICT)本部を設置。20年3月にはマイクロソフトと提携し、同社のクラウド基盤を活用して全社横断でDXを進めようとしている。来春にはシステム子会社のクボタシステムズを本体に吸収合併し、既存のシステム開発機能や運用リソース、効率をさらに強化する考えもある。
新会社との担務の違いについてクボタ広報室は「G-ICT本部は、グループ全体でより幅広く、たとえば日常のシステム保守・運用なども業務に含む。新会社は主に新サービス創出や業務のデジタル改革、人材育成、データ活用基盤の構築の4点が注力領域。新会社のほうが業務内容として先進性、専門性が高くなると思われる」と話す。
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