参院選は来月4日に公示予定。いよいよ2週間にわたる選挙戦が始まる。元日本テレビアナウンサーで江戸川大学教授の小倉淳氏は、日本維新の会から初出馬する。その名刺には、「アナウンサーの仕事とは、人に何かを『伝える』ことと思われがちですが、実は何より大切なのは人の話を『聞く』ことだと、私は信じています」と書かれている。ネット選挙の可能性は、「伝えることよりも聞くことに本質がある」と話す小倉氏に、その戦い方を聞いた。
―広報会議編集部では、7月号の特集「ネット選挙のコミュニケーション」に合わせ、参院選に臨む候補者の戦略を紹介していきます。聞き手は、企業を中心にソーシャルメディアマーケティングを手がけるグランドデザイン&カンパニー 代表取締役社長 小川和也氏。
ネット選挙は“火がつくこと”を見せる歴史的瞬間
小倉
:街頭演説をしていたら、記者の方から「小倉さん、ネット選挙で投票率は変わると思いますか?」と“変わる”と言ってほしいという感じで聞くので「そんなに変わらないと思いますよ」と言いました(笑)。「何でですか?じゃあ、やる価値ないんですか?」と言うので、「いえ、やる価値は十分あるんです」とお答えしました。例えるなら“人類が初めて火をつける瞬間”みたいなものだと思う。これまで、火を使っている人たちを見たことはあるけど、今回は自分たちで火をつけるんだぞ、と。
