モノがネットにつながる「IoT」の概念のさらに先、「Internet of Everything(IoE)」時代の到来を予見するシスコシステムズ(以下、シスコ)。同社では「IoE」によって全世界で14.4兆ドル、日本では76兆円の経済効果が生まれると試算する。つながることで生まれる新たな価値。マーケティング領域では特に顧客接点における価値創出が期待される。「IoE」の概念、さらにそれがマーケティング活動に与える価値とは何か。
その答えが提示される「Cisco Connect Japan 2014」の登壇者3名に、話を聞く。
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分断された「顧客接点」をつなぐ
スマートフォンの世界的な普及のみならず、ウォッチや眼鏡タイプなどウェアラブルデバイスの開発が相次ぐ中、あらゆる「モノ」がインターネットに接続する、IoT(Internet of Things)の概念に再び注目が集まっている。
シスコの八子知礼氏は「当社では2020年の段階で、ネット接続するデバイスの数は、世界で約500億台と試算している。それでも、世の中にあるモノの1%にすぎない」と話す。
残りの99%のモノがネットにつながることができたら新しい世界が生まれるはず。加えて単にモノとネットがつながって終わりではなく、さらにその先の「つながり」を生み出すことで企業にとって、社会にとって新しい価値を生み出すことができるのではないか…。
シスコでは、そうしたあらゆるモノ、人、プロセス、データがネットでつながり新しい価値が創造される世界を、「IoT」のさらに先を行く概念として「Internet of Everything(IoE)」と定義。グローバルで「IoE」をその価値を創出するためのソリューションを提供してきた。
現在は分断されているが、つながることで新しい価値が生まれる領域。企業活動、特にマーケティングの世界で言えば、オムニチャネルの概念が日本でも注目されるように、重要になってくるのが「顧客接点」をつなげていくことだと言えるだろう。