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広告ブロック防ぐ新興企業 楽天ベンチャーズら約10億円出資

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メディア企業向け広告配信プラットホーム開発のAdsNative(アズネイティブ、サンフランシスコ市)は24日、楽天傘下の投資会社・楽天ベンチャーズ(シンガポール)などから出資を受け、総計850万ドル(約10億円)を調達した。いわゆる「広告ブロック」を防ぐ広告配信プラットホーム「AdsNativeエンタープライズ」の事業化にあてる。

オンライン広告の表示を妨害する「広告ブロックソフトウエア」に注目が集まっている。その「広告ブロック」をさらにブロックしよう、というプラットホームも登場し、文字通り「イタチごっこ」の様相を呈してきた。

Web記事への広告配信では通常、記事と広告コンテンツが段階的に読み込まれる。一般的な広告ブロックソフトウエアは、広告の読み込み時に作動し、表示を防ぐ仕組み。「AdsNativeエンタープライズ」は、記事投稿に使う「コンテンツ・マネジメント・システム(CMS)」と連動し、サーバ上で記事と広告を一体化させるため、広告ブロックソフトを起動させずに済むという。

通常のオンライン広告配信は、まず記事コンテンツを読み込んだ後、広告を配信する二段構え(左)。広告ブロックソフトウエアはそのスキマをぬうように広告の表示を防ぐ。アズネイティブのプラットホームは、記事と広告を“合体”させてから読み込み、ブロックされるのを回避する仕組み。

アズネイティブはインドにも拠点を持ち、日本を含むアジアへの進出を視野に入れる。同社広報担当のエリン・スキッドモア氏は、「当社のアジア圏での事業拡大には、楽天ベンチャーズからの支援を受ける予定」と話す。