マスコミ・広告界専門の人材サービスを手掛けるマスメディアンが行うトークイベント「はたらく論」。毎回、広告界で活躍するゲスト2人が、実績や職業観、キャリアの展望などを語っている。今回は福岡で3月に開催された、電通九州の村田俊平さんと電通の尾上永晃さんによる対談をダイジェストでお届けする。
村田:
私は電通本社から電通九州に出向して、CMプランナーとして九州の企業を中心に担当しています。2009年電通入社組で尾上と同じ8年目です。今は仕事の9割が映像になります。
尾上:
僕も村田と同じ2009年電通入社組で、CDCという部署でデジタルを中心に担当しています。最近、関わった仕事は、日清食品の「10分どん兵衛」や、KIRIN淡麗グリーンラベル「GREEN NAME」、「イタリア人が認めなかったパスタ」などです。
村田:
パスタスタイル、すごく売れたんですよね。
尾上:
想定よりも3倍のスピードで売れたと聞いています。とにかく売れるキャンペーンをWeb上で行いたいと思い、POPになっても伝わるぐらいに強い企画を考えました。そのため、通常は広告主としては発表しないようなデータを正直に出しました。
ここが肝なのですが、「イタリアでは認められませんでしたが、日本のみなさんはどうですか」とサイト上で投げかけたのです。そのメッセージが動画と一緒に広がり、SNS上で「自分はパスタだと思う」「違うけど美味しい」などの意見が拡散しました。スーパーなどの店舗の方にも面白がってもらい、Webサイトをプリントアウトしたものを店頭に貼ってくれました。Webサイトが、本当にPOPのように働いてくれたという感じです。ちなみに、「パスタではないし、美味しくない」という意見はほぼありませんでした。二重に否定すると性格が悪く見えてしまうということもあると思います。

