雑誌『販促会議2月号』よりスタートした、実施したキャンペーンが実際の販売に与えた影響はどのようなものだったのかを検証する連載。今回はイチジク製薬の一連のキャンペーンについて検証する。
キャンペーンの目的と実施施策
商品発売から80年以上経つイチジク製薬が発売する「イチジク浣腸」が、これまでのイメージを覆すイベント「恋じりイチジク神社」を、7月29日に東京・新宿で実施した。“恋”を切り口に、女子高校生をメインターゲットに開催。
女性が体型を気にし、水分摂取量の不足や食欲不振によって便秘になる人が多い「 夏 」という時期に合わせて実施。そのほか雑誌のタイアップ広告も実施して、商品理解も促進する展開を行った。
検証1:カテゴリの新規購入者、10代が前年比119.0%
10代後半~20代前半の1人当たり購入個数が増加、市場全体として20歳未満への販売点数、金額が増加。新規顧客の取り込みとして、購入者における割合を見てみると、20 歳未満の浣腸カテゴリー新規者が増加している。また、2011 年の 20 歳未満のカテゴリー新規購入者の割合は 72.7%と、2010 年の61.11%と比べ伸びており、浣腸カテゴリーの新規顧客が獲得できているといえる。
検証2:10代後半~20代前半の1人当たり購入個数が増加
20 歳未満では、1人あたり購入個数や1回あたり購入個数は増加、24 歳以下では1人あたり購入個数も増加している。購入者のロイヤル化の傾向が見られた。
検証3:市場全体として20歳未満への販売点数、金額が増加
市場全体としては、20 歳未満の販売点数、金額は増加。また 40 代の購入者人数、販売点数、金額が増加していた。
今後の展望
今回は10代後半~20代前半女性の新規者拡大という点で一定の効果が得られた。今後はこれら若年女性が便秘解消を目的にドラッグストアを訪れた際、「便秘薬」「サプリメント」等と並んで、「浣腸」が選択肢として定着するかが課題となる。引き続き、リピート購入状況をトラッキングした上で、継続的な商品訴求を行う事が重要と言えそうだ。
*雑誌「販促会議2月号」ではより詳細な解説が掲載されています。
※調査概要:カスタマー・コミュニケーションズが保有する全国ドラッグストアの顧客ID付POSデータを使用。ドラッグストア350万人のデータから首都圏での購買を対象に2011年4月~7月と昨年同時期について分析した。来店客のポイントカードなどによって顧客識別を行い、一人ひとりの購買履歴を収集することで、より深い購買分析が可能となる。
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