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コラム

新聞広告の価値 再発見

【新聞広告賞・広告主部門受賞作品】大賞にサントリー「金麦」の地域展開

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広告メディアとしての新聞の価値は十分に認識されているのか――。宣伝会議は10月の「新聞週間」、同月20日の「新聞広告の日」に合わせ、メディアニュートラル時代の新聞のあり方にスポットを当てた新聞「アドバタイムズ」を発行しました。掲載記事をWeb上に順次掲載していきます。

第33回「新聞広告賞」の受賞作品が9月4日発表され、広告主部門から選ばれる新聞広告大賞は「サントリー金麦」の企画広告が獲得した。そのほか広告主部門、新聞社企画部門からそれぞれ5点の「新聞広告賞」が選ばれた。大賞および広告主部門の受賞作品概要と受賞社コメントを紹介する。

新聞広告大賞

サントリーホールディングス「サントリー金麦 ご当地季節情緒企画」

「日本各地の季節情緒を金麦とともに楽しむ」をコンセプトに、全国のブロック紙、地方紙を横断して地域連携型のキャンペーンを展開した。桜の名所、花火大会、郷土料理など各地の風物詩を記事体広告で紹介しながら金麦との相性を訴求する手法は、新聞を使った優れたエリアマーケティングの実践として高く評価された。

【受賞社から】
この度はこのような名誉ある賞をいただき、大変光栄に思っています。

今回の企画は「日本各地の季節情緒を金麦とともに愉しむ」をコンセプトに、日本の風物詩である花見・花火やエリアごとに特色のある鍋料理、郷土料理と「金麦」の相性を訴求しています。各地方新聞社の協力を得て、各地の季節情緒とともに「金麦」を愉しむ世界観を身近に感じていただくような紙面を作り上げていきました。

各地方新聞社ならではの地元コンテンツを盛り込むことで、エリアオリジナルのものに仕上げることができ、読者の方に興味・関心を持っていただけるような内容を展開することができました。今回は地方紙のエリアへの影響力と信頼性が企画とうまく合致した事例だと考えています。今後もこういった新聞の特長を生かした企画を展開していきます。(サントリービジネスエキスパート宣伝部)

広告主部門

味の素「企業広告キャンペーン『最初の晩餐。』」

レオナルド・ダ・ヴィンチの名画「最後の晩餐」をモチーフに、離乳食で初めて知る味覚や食感を赤ちゃんの豊かな表情とともに紹介し、「最初の晩餐」である離乳食の役割をユーモラスにアピールした。たくさんの味覚に出合うことで成長してほしいとの企業の思いが、味わい豊かな人生を送ってほしいと願う母親たちへのエールとなり多くの共感を呼んだ。

【受賞社から】
出稿当時から、お客様からも熱烈なお褒めの言葉を頂戴し、反響を実感しておりました。人は昔から変わらず、授乳の時期を過ぎて離乳食を食べ始めるという「最初の晩餐」を経て、世の中のさまざまなことを学んでいくのではないかと思います。お子様の食卓での初めての体験や、これからはじまる味わい豊かな人生を大切にするお母様へ、大きなエールとなることを願い制作いたしました。

「壁面」ならぬ、「紙面」を最大限活用した「新聞」という媒体選択も、この広告では大きく効果を発揮したと感じています。(味の素広告部制作企画グループ課長・岩本伸二)

東京エレクトロン「元素周期表を、つくろう」

新聞広告を切り抜いて保存し、それを貼り付けていくという、新聞媒体の特性を巧みに使った仕掛けで、BtoB企業である同社の存在を一般消費者にも広く知らせることに成功した。

テレビ面の小型広告で元素記号を不定期に掲載し、切り取ったその広告を台紙となる二連版広告に貼り付けていくという斬新なアイデアだけでなく、イベントでの二次利用など企画展開も優れている。

【受賞社から】
当社の創立50周年を機に、昨年夏、国立科学博物館で開催の特別展「元素のふしぎ」への協賛と、それに連動する新聞広告として昨年4月から約4カ月にわたって掲出をしたのが、この「元素周期表」のシリーズ広告です。技術立国の日本、ものづくり産業の日本の将来を支える若い人たちに、少しでもサイエンスに興味を持っていただくきっかけになればとの思いを込めて企画しました。

掲出以来、予想をはるかに超える幅広い読者からの反応があり、また双方向での多様なコミュニケーションができたことをうれしく思うとともに、宅配される紙媒体である新聞の新たな可能性を実感したものとなりました。(東京エレクトロン コーポレートブランド推進室室長・安原もゆる)

≫次ページに続く 「広告主部門」