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@niftyからのMBO実施の理由と今後の戦略について――コムニコ林社長が語る

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本当の意味でのファンとの関係づくりが重視されるステージへ

——業界の動きについてもお聞かせください。ソーシャルマーケティングにおける大きな変化として「Facebookのプラットフォームポリシーが変わった」ことがありますが、それによって企業のフェイスブック活用はどう変化すると思いますか?

やはりFacebook社の世界観からするとは、ファンゲートという機能を使ってとにかく「いいね!」を獲得すればいいという施策はそぐわない印象があります。なので、これについてはいずれそうなるだろうという予感はありました。また、Facebookのアルゴリズムは、エンゲージメントが下がるとリーチが下がっていくので、結果として「ファンは増えたけどリーチは前と比べて減ってしまった」という企業アカウントもけっこうあるのではないでしょうか。そうなると、単純に広告的なリーチという指標で見てもやみくもにファンを増やすことが損になってしまうという状況が生まれます。仮にFacebookが禁止しなかったとしても、そこに気付いた企業はやらなくなっていったと思います。

——では、こうした流れは貴社にとってはよいことと捉えているのでしょうか。

そうですね。我々のビジネスにとっては追い風と考えます。フェイスブックをこれまでの広告・キャンペーンに近い考え方で活用しようとすると、1ヶ月・3ヶ月単位で予算を投じて短期間で成果を出すとなるので、どうしてもプレゼントキャンペーンでファンを獲得する、という手法になりがちです。

けれど、今のマーケティング、特にソーシャルメディアの活用においては「1回着手したら、とにかくやり続ける」ことが重要なのです。Facebook社は「オールウェイズ・オン・アプローチ」と言っていますが、これからは情報をどんどん発信・蓄積しながら成長していくマーケティング戦略の重要性がさらに高まっていくと思います。
そう考えると、トラディショナルな広告の文脈と、現状のデジタルの領域での「オールウェイズ・オン」なマーケティングとのギャップで生まれた課題・問題の解決に我々のチャンスがあるのかもしれませんね。

 

林 雅之
コムニコ 代表取締役社長

1972年生まれ。立命館大学法学部卒。
三和銀行・ロームを経て、ロカリサーチの代表取締役に就任。
2008年11月ソーシャルメディアマーケティングを支援するコムニコを設立。