メール受信設定のご確認をお願いいたします。

AdverTimes.からのメールを受信できていない場合は、
下記から受信設定の確認方法をご覧いただけます。

×

エコ・ネイティブ世代が、世の中を動かす〜Community x Mobility= New Activity〜

share

東京オリンピック・パラリンピックが開催される2020年は日本にとって大きな転換点となる。2020年を節目とし、未来の日本をどうデザインするべきか?アサツー ディ・ケイ(ADK)と宣伝会議は10月17日、虎ノ門ヒルズにて、生活者の変化とその予測から未来を構想する特別フォーラムを開催。各界で活躍する特別ゲストや、全部で10の重要業界をカバーする、ADKの専門家集団「カテゴリーチーム」による示唆に富んだセッションが行われた。

登壇者

  • 橋本 之克(環境エネルギーカテゴリーチームリーダー)
  • 辻本 明信(自動車カテゴリーチームリーダー)
  • 藤本 耕平(若者プロジェクト「ワカスタ」リーダー)

VTRコメント

  • 三浦 展
  • 藻谷 浩介
  • 白井 信雄

日本を変えるエコ・ネイティブ

未来の予測を考える上で、地球環境問題は外せないテーマだ。午後のセッション2つ目では、「自動車」「環境エネルギー」の2つのカテゴリーチームによる「エコ・ネイティブ世代が、世の中を動かす〜Community x Mobility= New Activity〜」が開催された。

「持続可能な社会」の実現を目指す「環境」カテゴリーチームと、「自動車カテゴリー」チームは、2020年に20代を迎える若者を「エコ・ネイティブ世代」とネーミング。

彼らは、他の世代と比較して世代あたりの人数が少なく、ゆとり教育世代であり、環境教育も受けている。

エコ・ネイティブ世代の2020年に25歳を迎える人が生まれた1995年はマイクロソフトの「Windows95」が発売された年、ITが大きく進化する時代にその洗礼を受けながら育った世代でもある。

また、経済的にはバブル崩壊後に生まれており、好景気を知らずに育っている。バブル世代を親に持つ「バブルJr.」とも呼ぶことができる。

ADKでは、2020年を次の世代へのバトンタッチの年であると考え、こうした特徴を持つエコ・ネイティブ世代を、未来を担うターゲットとして、彼らこれからの日本をどう変えていくのかを語った。

前半では、エコ・ネイティブ世代を含む若者を理解するために「彼らの中に飛び込んで友達になろう」というモットーで、藤本氏が立ち上げた「ワカスタ」メンバーの若者たちの座談会の映像が流された。

若者プロジェクト「ワカスタ」リーダー 藤本耕平氏

若者プロジェクト「ワカスタ」リーダー 藤本耕平氏

さらに三浦展氏、藻谷浩介氏、白井信雄氏の有識者3名によるコメント映像も流され、エコ・ネイティブ世代についての様々な観点からの考察が示された。

若者世代は、ゆとり世代と呼ばれることを特に意識することはなく、不景気に関しても「景気が良い時代を知らないので、悪いと言われても実感がない」と話す。

こうした若者たちの姿に対して、識者のひとり藻谷氏は「きわめて優秀で、人を蹴落とす競争から、みんなで伸びていこうという意識のある世代」と評価する。

三浦氏は、エコ・ネイティブ世代は親子関係、家族の結びつきが強くなっていると分析し、シェアハウスに代表されるように「シェア」への意識が従来とは変わってきていると話した。また、将来への不安からリスクに対する意識が高いとも話した。

これに付随して、都市部と地方をメインとサブ、あるいは逆の考え方で行き来する「相互が補完しあうような生活のあり方、合理的でリーズナブルなライフスタイル」への理解もあると話した。

2020年にエコ・ネイティブ世代が活躍するために、上の世代ができることとして白井氏は「エコ・ネイティブ世代の意見を聞くだけではなく、彼らが中心となって参加する場を作って、意見を出し、行動に移せるように支援することが大事」だと話した。

次ページ 「モビリティの視点から見る若者世代」