広告主、媒体社、クリエイターがWeb広告の表現をめぐって議論――「Yahoo! JAPANアド・クリエイティブ・ハッカソン2014」を振り返る

媒体社と広告主、クリエイターが一堂に会し、インターネット広告のクリエイティブの可能性を追求することを目的にしたイベント「Yahoo! JAPANアド・クリエイティブ・ハッカソン2014 ~サントリーチャレンジ~」が11月1日に開かれた。ヤフーとサントリー、Webプロダクションらで構成される団体インタラクティブ・コミュニケーション・エキスパーツ(I.C.E=アイス)の共催によるもので、クリエイター45人が参加しアイデアを競い合った(詳細はこちら)。イベントに関わった5人に動機や手応えを聞いた。

  • 菅野紘樹(サントリービール 宣伝部 課長)
    「ザ・プレミアム・モルツ」の宣伝企画担当
  • 重野謙介(サントリービジネスエキスパート 宣伝部 制作グループ 課長)
    クリエイティブ・プロデュース担当
  • 坂田淳子(サントリービジネスエキスパート 宣伝部)
    デジタルメディアのプランニング・バイイング担当
  • 木下謙一(一般社団法人インタラクティブ・コミュニケーション・エキスパーツ〔I.C.E〕理事長)
    ラナエクストラクティブ代表取締役CEO。I.C.Eは同社を含め9社が加盟する
  • 友澤大輔(ヤフー マーケティングイノベーション室 本部長)
    デジタル技術とYahoo! JAPANのアセットを最大限に活用した新しいマーケティング手法を「広告主ヤフー」として推進する

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(前列左から)重野氏、菅野氏、坂田氏、(後列左から)友澤氏、木下氏

デジタル広告で新しいチャレンジを

――「Yahoo! JAPANアド・クリエイティブ・ハッカソン」の趣旨をお聞かせください。

クリエイターのプレゼンに耳を傾ける審査員

クリエイターのプレゼンに耳を傾ける審査員

友澤

 ひとつには媒体社としての思いですね。新しいデジタル広告のフォーマットや商品をたくさん出していますが、広告主の皆さんにしっかり意図をお伝えする機会がないことにもどかしさを感じていました。できれば直接我々からご説明する機会が欲しいと考えていたんです。

もうひとつは広告主の立場で考えた場合。媒体社とは、通常広告会社を通して間接的にやり取りするため、直接話す機会はなかなかありません。そして自分たちが表現したい思いをクリエイターさんたちにどう伝えていくのか、という課題があると考えました。ブランドとしての熱い思いがうまく伝われば、ユーザーにとってもハッピーな表現ができるはずだと思ったんです。

そこで、直接話す機会があるといいのでは、という話をサントリーさんとしたことがきっかけとなって、それぞれの思いが一緒になってできあがった企画が、今回の「アド・クリエイティブ・ハッカソン」という新しい仕組みです。

I.C.Eさんにご協力をいただいて、多くのクリエイターの方々に参加していただくことができました。

木下

 我々に声をかけていただいたのは嬉しかったですね。僕らが同業の人たちとI.C.Eという団体を作ったのは、デジタルコミュニケーションのクリエイティブにおいて「顔」となる狙いもありましたから。参加したクリエイターのモチベーションも高かったですね。

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