【前回の記事】「「全日本DM大賞」の審査を終えて感じたこと。」はこちら
ここのところ、このコラムの中にちょこちょこと「コンテンツマーケティング」という言葉が出てきましたが、その事で先日ある友人からメールをもらいました。某IT企業に勤める彼いわく、「お前のコラムは、肝心のコンテンツマーケティングの説明が中途半端だ。もっと定義づけをはっきりと示すべきだ。逃げるな!」とのことでした。
決して逃げているつもりはないのですが、たしかに言葉足らずな部分があるのかもしれませんね。これほど世間で「流行って」いるキーワードなんですから。
…というわけで、今回はもう少し俯瞰的な目線でコンテンツマーケティングを整理してみたいと思います。
実はコンテンツマーケティングの定義というのは、生まれ故郷のアメリカでも、まだ厳密には確立されていないのだと思います。もちろん専門家や書物によってさまざまな定義が著されていますが、そのほとんどは漠然としている上、日本とアメリカでの解釈が少し違う部分もあったりで、「はっきり」とした共通定義を作るのが難しい状態です(そのあたりまで踏み込んで説明しようとすると本が一冊かけてしまうでしょう) 。
でも、そんな事を言っていると、また彼からメールが来ちゃいそうなので…
「コンテンツマーケティング」は、さまざまなマーケティング手法を包括した概念と言っていいでしょう。たとえば、街の花屋さんの店主が「ブログ」を立ち上げて、そこに毎週、花にまつわる「記事」を掲載するようになったら、だんだんアクセスが増えて来店する「お客さん」も増えてきた。これもコンテンツマーケティングです。「情報」を「コンテンツ化」して「多くの人」に広めよう!が基本的な考え方です。
その後、スマートフォンやタブレット端末のような機器が普及し、「ブログ」ばかりでなく、ツイッターやフェイスブックなどのSNSが興盛してくると、アドの世界ではそうした「インバウンド」な仕掛けを「広告」としてメニュー化しました。このあたりからややこしくなってきたんですね。掲載するメディアの種類や広告表示のフォーマット、クリックした時の挙動など、さまざまな形式の違いによってメニューが細分化され、今も現在進行形で複雑化しています。広告会社に「コンテンツマーケティングを始めたい」と言っても、業種、目的、顧客ターゲットなどの条件に照らして、数ある施策の中から適したものを「選ぶ」ような買い付けになります。文字数に限りがあるため、広告メニューのすべてを挙げるわけにいきませんが、詳しくは専門サイトで調べていただくこととして、ここでは、今もっとも「旬」と言われる「バイラル」と「ネイティブ」の手法を取り上げます。
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