「CES2016」現地レポート(4)-普及・発展期に突入?3Dプリンターの存在感

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【前回記事】「「CES2016」現地レポート(3)IoT関連の展示から考察する企業コラボレーションとエコシステム」はこちら

レポート4回目で取り上げるテーマは、3Dプリンターです。筆者がCESに参加し始めた5年ほど前頃から、3Dプリンターが出展されるようになったのではないかと思います。しかし、ここ数年でその存在感が大きく変わりました。当初はCESの中でも新しい技術やスタートアップ、イノベーション扱う小規模な出展企業が多くひしめくエリアで、小規模に出展されていました。しかし、今は違います。3Dプリンターの大手である3DSYSTEMS社の出展規模は大きく、3Dプリンターによる産業への影響・可能性の大きさを感じずにはいられませんでした。

3DSYSTEMS社の出展エリア

3DSYSTEMS社の出展風景。CESでは3Dプリンターだけで大きなスペースを割いており、市場の成長性を実感することができます。

ニューバランスとのタイアップ出展

ニューバランスは3DSYSTEMSのブースで、同社との協力で展開している3Dプリンターを使ったカスタマイズ可能なシューズのミッドソールを展示していました。3Dプリンターは、高いカスタマイズ性を持ったプロダクト開発や商品展開のあり方を変えていく可能性を秘めており、ニューバランスの事例からもその一旦を垣間見ることができます。

メガネフレーム×3Dプリント

眼鏡ブランド pq社とのタイアップ出展。顧客はアプリを利用して自身の顔に最適なカスタマイズされたフレームをリクエスト可能。3Dプリンターにより、個別最適されたフレームを提供しています。

3Dプリンターは工業製品の世界においても、よりカスタマイズされた顧客体験の提供を可能します。マーケティングでの活用においても非常に可能性があり、機器の低価格化、オペレーターの育成が進むことで、3Dプリンターのよる、まったく新しい顧客体験を提供するサービス・プロダクトが生まれるのではないでしょうか。カスタマイズ性を求められる業界だけでなく、自社の製品にカスタマイズ性が生まれたらどうなるか?想像を働かせる必要があると筆者は考えます。



森直樹(もりなおき)
電通 CDC部長 事業開発ディレクター、クリエーティブ・ディレクター

光学機器のマーケティング、市場調査会社、ネット系ベンチャーなど経て2009年電通入社。デジタル&テクノロジーを活用したソリューション開発に従事し、AR(拡張現実)アプリ「SCAN IT!」、イベントとデジタルを融合する「Social_Box」、「SOCIAL_ MARATHON」をプロデュース。さらにデジタル&テクノロジーによる事業およびイノベーション支援を手がける。最近は、経営や事業戦略に基づくUI・UXデザインや、ネット事業モデルによる事業革新の支援プロジェクトに取り組む。 日本アドバタイザーズ協会Web広告研究会の幹事(モバイル委員長)。著書に『モバイルシフト』(アスキー・メディアワークス、共著)など。ADFEST (INTERACTIVE Silver他)、Spikes Asia (PR グランプリ)、グッドデザイン賞など受賞。ad:tech Tokyo 公式スピーカー他、講演多数。


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