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「お坊さん便」話題化の影響は?運営会社社長に直撃

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※この記事は2016年3月号『広報会議』の「ベンチャー広報」の特集にて掲載したものです。

「お坊さん便」——。あるベンチャーが展開するサービスが、ウェブ上で話題をさらった。法要の際、読経や法話をする僧侶を低価格で手配できるというもので、葬儀関連事業を営む「みんれび」が2013年から提供していたサービスだ。2015年12月、「Amazon上でも注文が可能に」と新たに発表して以降、取材が殺到。わずか1カ月で300以上のメディアに掲載された。

画像提供:shutterstock

代表取締役の芦沢雅治氏は「正直、これほど話題になるとは思っていなかった」と、予想以上の反響だったと明かす。「元々『お坊さん便』は、葬儀費用を明瞭化したサービスを展開する中で、お客さまから出た声をもとにつくったサービス。ウェブを通じて葬儀や僧侶について検索する人はまだ少なく、Amazonとの提携でもっと一般の方にも認知してもらえればと考えたのが始まりでした」。

12月7日の発表以来、まずプレスリリースを見たウェブメディアが先行して報じ、これを目にした大手メディアも追随。海外メディアからも注目を集め、12月に東京ビッグサイトで行われた葬儀関連の見本市「エンディング産業展」の様子とともに報じられた。同社サイトへのアクセスも報道後、通常の5倍程度に伸びるなど反響も大きい。

一方、葬儀業界の常識を覆すサービスだけに、宗教界の反発や一般ユーザーから「お坊さんは商品なのか」といった反応も。昨年12月には、全国の主要宗派などで構成する全日本仏教会が「宗教行為をサービスとして商品にしている」「アマゾンの宗教に対する姿勢に疑問と失望を禁じ得ない」などと批判するコメントをウェブサイトに掲載。全国紙などがこれを取り上げ、「お坊さん便」があたかも旧来の仏教勢力に挑むような見出しで取り上げられるケースも出てきた。

マーケティング・広報担当の正野隼平氏は「現在約400人の僧侶の方と提携していますが、檀家離れによって生活者とのつながりが薄れていく中、『お坊さん便』を通じてつながりを再構築できる、というポジティブな意見もいただいています。また、報道後100人以上の僧侶の方から『提携したい』という声もいただきました」と、ユーザーだけでなく僧侶のニーズにも応えたサービスだと訴える。

「今回取り上げていただいたメディアの方から、お問い合わせをいただくことが増えたのは収穫。社会問題とも絡めて発信し、葬儀関連の話題で必ず声をかけてもらえる存在になれれば」と正野氏。

手つかずの市場を狙うベンチャーにとって、事業の新奇性はときに意図しない文脈で報じられたり、想定外の騒動が巻き起こったりというリスクもある–。そんな教訓に満ちたケースといえるだろう。


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