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日本の若手ディレクターが快挙!アジアの広告祭で評価されたショートフィルムとは

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3月16~19日にタイのパタヤで開催された、アジア最大の広告祭「アドフェスト2016」。今年は全18部門に計3112作品のエントリーが集まった。

デザイン、ダイレクト、アウトドア、フィルム、ラジオの計5部門で日本勢が最高賞のグランデを受賞するなど、高い評価を受けた日本の広告・クリエイティブ。ニュー・ディレクター部門でも、アジア各国から選抜された若手映像クリエイターがショートフィルムを制作する「ファビュラス・フォー」のうち3人に日本人が選出される快挙を成し遂げた。

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アドタイでは、コメンデーション(グランプリ)に選ばれた、TYOクリエイティブ・センターの金野恵利香さん、同じくTYOクリエイティブ・センターの村中なる美さん、そしてギークピクチュアズの平牧和彦さんにインタビューを実施。自身の受賞作品について解説してもらったほか、アドフェスト2016で得た学びや、アジアにおける日本の広告に対する評価について、意見を聞いた。日本の若き才能が見た、アジアの広告・クリエイティブの最先端とは?

コメンデーション受賞:TYO クリエイティブ・センター 金野恵利香さん

—ご自身の受賞作品について教えてください。また、どのようなポイントが評価されたのでしょうか?

「Creative Intelligence」というアドフェストから与えられたキーワードを、「マイナスなことをプラスに概念を変えること、プラスに概念を変えて生きていく工夫をすること」と解釈して企画を行いました。今回、私が考えたストーリーは、ある日、毛むくじゃらになってしまった女の子が自分の毛をどのように活用して生きていくか、という物語です。

今回は5分のショートフィルムですが、演出を考える際にもキーワードの「Creative Intelligence」という企画の中心からは意図がずれないように気をつけました。ショートフィルムとはいえ、広告賞の一貫ではありますので!

海外の広告賞ということもあり、セリフでストーリーを進めるのではなく、映像の展開でストーリーが明確に理解できるように工夫しました。アドフェストの審査員の方からは、脚本の展開力と、カメラワークやカラーグレーディング、タイムラプスや主観映像など多種の技法を織り交ぜた演出、主人公の女の子たちの着ぐるみ表現の可愛らしさなど、クラフトワーク力への評価のコメントをもらいました。

—アドフェストで学んだことは何ですか?

セミナーでは、今の広告が置かれている立ち位置などアジアの新鮮な情報を知ることができて、大変勉強になりました。
どのような作品が賞を獲っているのかを知れたこと、それに携わった方の顔をステージ近くで見て、実際にお話しする機会をいただけたことは良い経験になったと思います。次回はお仕事でステージに上がりたいと思いました!

ニューディレクター部門に実際参加してみて、私はプレゼン下手なところがあるのですが(笑)、映像づくりだけではなく、作品に興味をもってもらうために、自分自身をプレゼンテーションしていくことの大切さを知りました。

—アジアで日本の広告が評価された理由について、どう考えますか?

問題発起から解決までのスピード感がある広告が多い印象を受けました。抽象的ですが、強い広告表現が多いように感じました。
フィルム部門のOCEDEL「Firefly Man」や、ラジオ部門のサントリー ザ・モルツ「Beer-Lingual」が会場のスクリーンで流れたとき、観客が一斉に沸いたのを体感し、リアルなリアクションを体感することは日常では少ないので、感銘を受けました!

次ページ 「TYO クリエイティブ・センター 村中なる美さん」へ続く