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その手があったカンヌ!推し受賞作!−電通PR 根本陽平カンヌレポート2

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カンヌライオンズ2016 特集ページはこちら

PRプランナー 根本陽平
株式会社電通パブリックリレーションズ (電通 PRプランニングセンター所属)

2008年、電通PR入社。現在は、電通のPR専門セクションに所属。グループ横断・動画専門チーム「鬼ムービー」にも参画。徹底したPR視点からのプロモーションプランニングを手掛ける。PRをテーマに企業や成蹊大学や立教大学、CNET Japan Live等で講義。主なメディア掲載に、朝日新聞「ひと」など。
Global SABRE Awards(「世界のPRプロジェクト50選」)、WOMMY AWARD、PRWeek Awards Asia、日本PRアワードグランプリなど受賞多数。

 

やってしまいました。この記事(見出し)を見ていただいている方は、おそらくほとんど自分と面識のない方だというのに、ついついダジャレに手をそめてしまいました。(ああ、変な人だと思われる・・・。)少しでも見てもらえば!今後のお仕事の参考になれば!という純粋な想いで書いていますので、大目にみていただけると嬉しいです。

さて、気を取り直して、今年のカンヌも後半戦で、様々な受賞作品が出揃ってまいりました。今年は各部門を総なめにする作品というはあまりないようで、それぞれの部門の強い意志(意義)や審査基準が確立されていたのではないでしょうか。

前回の記事では、PR部門についてレポートしたので、今回はそれ以外の部門でいくつかご紹介できればと思います。

部門によって評価される作品は異なりますが、PR部門でも特に強調されていた “サプライジングなアイデアがどれだけリザルトとコネクトしたか”という視点は、各部門共通していえるのではないかと思います。ここでいうリザルトというのは、企業や団体の課題によって違っていて、ビジネス的な数字であったり、レピュテーションスコアだったり、これまで無かった概念や生活様式が当たり前になったり、もしかすると合意形成の最上級である法律が変わる、ということかもしれません。そして、それらのアイデアがより“シンプル”であり“パワフル”であることが結果世の中に受け入れられやすいということかと思います。

そうきたか!その手があったか!みたことのないアイデアの宝庫?

そんな素晴らしいアイデアはどこからうまれてくるでしょうか。カンヌで学ぶということは、よりクリエイティブなアイデアをたくさん吸収して、明日からいや、今日からのお仕事に活かす、ということですよね。

アイデアに関する本でもバイブル的な存在である「アイデアのつくり方」(ジェームス・W・ヤング)で、『アイデアとは既存の要素の新しい組み合わせ以外の何ものでもない。』という有名な一節がありますが、カンヌで評価された素晴らしいアイデアを学ぶことで、その“既存の要素”というストックの幅を広げられたらと思います。

と、いうことで今回は、“シンプル”で“パワフル”な、思わず「そうきたか!」「その手があったか!」と口に出しちゃうような作品を紹介していきます。しかも、折角カンヌにきたのだから、現地でお会いした素敵な方々に、皆さまが思う“推し作品”という形式でご紹介していきます。

日本ではお会いすることの難しい方や、普段は競合関係になる会社の方々とも垣根を超えて交流できる、これもカンヌの醍醐味のひとつですよね。ではいってみましょう。
(まだ最後まで出揃っていないので途中経過としてご覧ください。)

アヴァンギャルド!広告をつかわず商品そのものに威力を

まずは、大塚製薬・脳神経疾患教育 “Connect pen & notebook”で、ライオンズヘルスのファーマ部門でブロンズを受賞した凸版印刷の保田卓也さんに聞いた推し受賞作です。

DIPPER CONDOMS
http://www.canneslionsarchive.com/winners/entry/778809/dipper-condoms

ヘルス&ウェルネス部門でブロンズを受賞したインドの自動車会社「タタ・モーターズ」のエイズ予防施策。夜に孤独でセックスワーカーからエイズをもらいやすいトラックドライバーにコンドームの使用を促すもの。多くのトラックの後ろに「Use dipper at night(夜はライトをつけてください)」という言葉が書かれているのに注目し「dipper」という名前のコンドームを開発。「夜はdipperを使ってください」という意味にも取れ、広告ではなく、商品(しかも自社の領域とは違う視点の商品)をつくることで会話の中に入り込み、意識を変えさせるという枠を超えた視点が斬新ですね。

体験できないモノを強烈でパワフルに自分ゴト化する方法とは

続いては、『「これからの広告」の教科書』などの著書も多数出版されている多摩美術大学の佐藤達郎教授に聞いた推し受賞作で、プロモ部門ゴールドを受賞しているプロモーションです。

THE BABY STROLLER TEST-RIDE BY CONTOURS

ベビーカーメーカーのKolcraftが人気商品の乗り心地を訴求するために、街中で、大人向けの“ベビーカー試乗会”を実施。自分で乗り心地を確かめることができないから、大人に自分ゴト化してもらおうといって大人用をつくっちゃうなんて、シンプル且つパワフルですよね。ベビーカーを選ぶ時に“自分で体験する”という新たな選択基準を与えることが、行動の意識自体を変えています。思いついたとしても実際ここまでやっちゃうとは・・・授賞式では、やはり笑いが起きていました。

スケールの大きさと登場のさせ方で話題をブースト

ライオンズヘルスのファーマ部門のブロンズを受賞した「TON-TON VOICE SUMO」等の一連のプロジェクトで開発を担当したトンガルマンのテクニカルプロデューサー・水野博之さんから聞いた推し受賞作です。

VAN GOGH BNB

こちらは、プロモやダイレクトなど複数の部門で受賞している「VAN GOGH BNB」。シカゴ美術館では、Vincent Van Gogh(フィンセント・ファン・ゴッホ)の代表作『ファンゴッホの寝室』を3点同時展示するという北米初の展示イベントを開催。そこで、この『ファンゴッホの寝室』にそっくりな部屋が実在するものとしてなんとAirbnbに登場。二次元のものをリアル化するというパターンはよくあるものの、スケールのでかさと単純に「つくりました」にしない登場のさせ方が巧みです。

インバース(逆説)発想の真骨頂!

私からも一点挙げます。

PTOUTSIDE

こちらは、プロモ部門のグランプリでもあるので、既にご存知の方も多いかとは思いますが、逆に見逃せない作品としてあげておきます。アメリカのアウトドアショップREIが行った”#OptOutside(外に出よう)”という取り組みです。クリスマス商戦で”Black Friday”と呼ばれるほど小売店にとって売上が黒字になる日に敢えて、全店舗を休みにすると発表し、社員達は有給をもらってこの日をレジャーに楽しむことを推奨。「もっと大自然に出かけようよ!」というプッシュ型で言っても伝わりにくいメッセージをプル型で気になる情報に変えていく力は、私も企画の際に大切にしているインバース(逆説)発想の真骨頂だと感じました。

スペースの関係で今回は上記のみでしたが、他にもアイデアフルな受賞作がたくさんあります。自分自身のアイデアホルダーにストックすべく、たくさんクリエイティブシャワーを浴びなきゃですね。
さて、今日も浴びねば。


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