講演者
- 萩原 史雄(赤城乳業 営業本部 マーケティング部 部長)
- 甲斐 博一(日本HP パーソナルシステムズ事業本部 パーソナルシステムズ・マーケティング部 部長)
業界や戦略は違えど、ターゲットの心理を押さえたプロモーションで実際に人を動かすことに成功している2社から、Web上での話題化が重視される時代のコミュニケーションのポイントや、おもしろCM、コラボキャンペーンの裏側にある考え方を聞いた。
予算をかけずに話題の拡散を図る
—売れる商品を作りだすために、意識的に社内で取り組まれていることとは。
萩原:日頃から面白いことや、くだらないことなど小ネタを追求しています。
「ガリガリ君」は誕生して今年で35年。発売当時、駄菓子屋でガリガリ君を購入した小学生が「ガリガリ君うまいよな」と言った時の、その感覚を後世にも伝えたいという想いが強くあります。今から10年程前は、高校や大学卒業時に一度「ガリガリ君」離れをしてしまう方が多くいました。そのため、その層を引き留めようと、2006年には「ガリガリ部」というファンクラブを創設。当時は予算をかけられなかったので、20~30代の男性をターゲットに絞り、商品パッケージでの告知だけで部員募集しました。ところが、ネットや口コミで広がった結果、想定外だった女子中学生の部員もどんどん増え、50000人の部員アンケートで作った「マンゴー味」は、その年が冷夏だったにも関わらず、前年比115%を売上ました。
この結果を受け、その後は想定外のターゲットにも響くように、生活シーンの中にとがった話題を置くようにしています。例えば、ガリガリ君の妹「ガリ子ちゃん」は、プロモーションなしで検索キーワードランキング5位を獲得。ネット上の掲示板「2ちゃんねる」では、「ガリ子ちゃんが萌え系かどうか」という論争が半年近く繰り広げられました。また、アイスのスティックにおみくじをつける企画を行ったところ、冬の寒い時期にも関わらず2.6倍の売上となり、新聞誌面にも掲載されました。朝日新聞の投稿欄に、「おみくじアイスが子どもを励ました」という記事が書かれていたのを見つけたときは嬉しかったですね。
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