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分散型の波には乗らない。独自戦略で好調「Spotlight」編集長に聞くリニューアルの背景

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watanabe

Spotlight編集長 渡辺 将基 氏
サイバーエージェントが運営し、20〜40代を中心に絶大な人気を誇るWebメディア「Spotlight(スポットライト)」。2016年8月に大幅リニューアルを実施し、エンターテインメントやお役立ち情報などテーマごとに記事をまとめた「コーナー」を新設したほか、編集者によるオリジナルコンテンツを拡充させている。リニューアルの狙いからユーザーから支持を得ている理由まで、Spotlight編集長である渡辺将基氏に聞いた。

リニューアルで生まれた新たな価値

—今回のリニューアルの狙いから教えてもらえますか?

Spotlightは最新のトレンドからエンターテインメントまで幅広い領域を扱うWebメディアです。スタートから2年が経ち、マンスリーユニークブラウザ数が2300万を超えるまでに成長することができました。ただ一方で、領域が広い分、エッジを立てて“メディアとしてのアイデンティティ”を打ち出していくことに難しさも感じていました。

また、我々のようにSNS上でコンテンツを流通させることを得意としているメディアを中心に、コンテンツが同質化してきていることにも危機感を覚えていました。これからはユーザーにも広告主にもよりオリジナリティの高いコンテンツを提供できないと、メディアとして生き残っていけないのではないかと。

そこで、こうした課題を解決するために、編集部で制作したオリジナル記事をテーマごとにまとめた「コーナー」を新設し、“Spotlightとしての色”を打ち出していくことにしたのです。

Spotlightアプリでは高品質なコーナー記事を上位表示することで、Spotlightのイメージを定着させていく狙い。今後は好きなコーナーをフォローできる仕組みを導入し、記事が更新されたら、フォロワーにプッシュ通知が届くようにすることを予定している。

—なるほど。大きなメディアの中に、小さなメディアがたくさんあるようなイメージでしょうか。

そうですね、全体感としてはテレビの「ワイドショー」のようなメディアに向かっています。最新のニュースやトレンドを分かりやすく、楽しく紹介しつつ、独自のミニコーナーで色付けしていく。我々もベースとしてはトレンドを追いかけつつも、Spotlightらしさを打ち出せる個性的なコーナーを展開していきたいと思っています。

ゆくゆくはZIP!の「MOCO’Sキッチン」やめざましテレビの「ココ調」のように、コーナー名で検索されるくらい認知度を高めていきたいですね。そうすることで、コーナー指名で広告出稿をいただいたり、協賛をつけていただいたりといった展開も考えられます。

コーナーの記事を見ているユーザーは再訪率が高いということも分かってきましたし、リニューアルの手応えを感じています。今後は、我々が定める重要指標をチェックしながら、一定期間ごとにコーナーラインナップの入れ替えなども行っていきます。

—現在は、どのようなコーナーが人気ですか?

スタート時には20弱のコーナーを用意したのですが、特に大きくシェアされているのは、ママの知られざる本音や実態を届けるコーナー「ママのホント。」です。もともと良く読まれていたジャンルではあるのですが、コーナーで切り出したことでよりそのコンテンツと相性の良いユーザーを集客できていると思います。そのほかに人気なのは、「安かろうスゴかろう」という“お値段以上”に見えるプチプラアイテムを取り上げるコーナーですね。

最新のニュースや社会問題の取材なども精力的に行っていますが、よりたくさんの人に興味を持ってもらえるように切り口を精査したり、タイトリング、テキストと画像のバランス、テンポ感などにもこれまでのノウハウを存分に活かしています。

—Spotlightはバイラルメディアの代表格として語られることも多いですが、やはり分散型メディアとしての展開も意識していますか。

我々は分散型メディアの波には乗っていないと思っています。PVを伸ばしていく方法は常に模索していますが、分散型メディアとして振り切るという戦略ではなく、Spotlightのファンを獲得して、囲い込むことを重視しています。キュレーションアプリやポータルサイトなどに記事を取り上げられて数字を伸ばしても、それはメディアの実力値ではないし、広告価値にも繋がりません。

その中で、重視していることの一つがアプリです。アプリのユーザーは訪問頻度、滞在時間、回遊などすべての指標が高く、現在は記事のPVの半分以上を占めるまでになっています。FacebookなどのSNS上にもたくさんのファンがいますが、そこからコンテンツを広げて新しいユーザーにもリーチすることで、新たなファン獲得に繋げることを意識しています。

次ページ 「メディアの総PVよりも重要視している指標」へ続く



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