クリエイティブとテクノロジーの掛け合わせがポイント
「Total Brand Experience Agency(トータルなブランド体験を提供するエージェンシー)」–モメンタム・ワールドワイドの北米地区チーフ・マーケティング・オフィサー(CMO)、リチャード・ブラック氏は自社について説明する。いわゆる「広告会社(アドバタイジングエージェンシー)」との違いは、「体験」を通じてブランドと消費者をつなげることを明確に打ち出していることにある。
リアルイベントからデジタル技術を駆使したバーチャルな体験の提供のほか、ショッパーマーケティングやコンテンツ制作、レピュテーション(評判)形成なども同社が得意とする領域だ。マッキャン・ワールドグループの一員であるモメンタムは25カ国に44の拠点を構え、従業員は2000人超。日本では西友のブランディングや広告で知られる。
テニスのグランドスラム(4大大会)の一つ、2015年の全米オープンに協賛したアメリカン・エキスプレスの事例では、VR(仮想現実)の技術を用いて女子テニスのマリア・シャラポワ選手とバーチャルで対戦できるブースを会場内に設けた。コンテンツの作成にあたっては、シャラポワ自身の動きを取得してCGに反映させた。
「クリエイティブとテクノロジーをどう組み合わせるかが課題でした。受動的な体験ではなく、アクティブで能動的なVR体験を提供することで、プロテニスの熱戦の魅力をより伝えられると考えました」と、チーフ・クリエイティブ・オフィサー(CCO)のオミッド・ファーハン氏。
「2015年はVRが飛躍した年。シャラポワと試合ができるという話題性で、メディア露出などを通じて10億人に伝わりました。もちろん、勝てる人はいなかったけど」とチーフ・テクノロジー・オフィサー(CTO)のジェイソン・シュナイダー氏は述べた。マイクロソフト創業者のビル・ゲイツも体験しそのツイートは話題となったという。
社外からリソースを調達し、パートナーと上手く組むことで、広告主企業も広告制作会社も勝てる時代が到来。
広告の枠組みを超え、新しい形の事業やプロジェクトを展開する、米国先進企業に学ぶ人気企画。
◆先着順・6月30日(金)〆切◆
例年人気の企画です。ご検討の際は先に空き状況をお問合せください。
詳細はこちら
新着CM
-
マーケティング
手作り「スイカバーの素」 ダイソーで先行テスト販売…ロッテ
-
クリエイティブ
サントリー烏龍茶や月桂冠など定番6商品、ファミマカラー限定パッケージに
-
クリエイティブ
ズンズンペンギン、ヌンヌンアザラシ…海の動物が迫るマリンワールドの広告
-
クリエイティブ
新木優子がファッショナブルな間食を提案、湖池屋「ランチパイ」CMの裏側
-
AD
広告ビジネス・メディア
“広告ビジネス”への原点回帰― FIELD MANAGEMENT EXPANDに...
-
広報
U-NEXT HOLDINGS、新社名にあわせたブランドコミュニケーション開始
-
クリエイティブ
「一言日記」のような言葉で心を捉えるルミネのコピー、約20年続く理由
-
AD
特集
OOHと生活者の交差点を考える
-
クリエイティブ
お米・人・製品への愛を表現、賀来健人をキャラクターに『亀田の柿の種』の新キャンペ...