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コミュニティを維持・運営していくために、どのようにユーザーと接すればよいのか?イベントや情報など、どんなコンテンツを提供していけばいいのか? 『予定通り進まないプロジェクトの進め方』著者でプロジェクト・エディターの前田考歩さんが、「アペックス」ブランドマネージャーの菅 千帆子さんに聞きました。
前田:「コミュニティマーケティング」では企業ごとのルールや製品の置かれた環境によって、最適な方法が異なると思います。APEXのリブランディングプロジェクトでは、どのようにしてコミュニティを活用されたのか、という所を今日は聞いていきたいと思います。
まずは、今回のプロジェクトを興した背景について教えて頂けますか?
菅:POLAはもともと訪問販売からスタートしました。しかし、女性が働くようになってご自宅にいる事が少なくなり、お店を構えてそちらに来ていただく、という業態への転換をここ15年近く続けています。
今、ビジネスパートナー〔編集部注:POLAと委託販売契約を結んでいる、個人事業主である女性たち〕のお店が全国に4200ショップあり、そこで様々なPOLAブランドの化粧品、健康食品、アパレルといった商品を提供しています。こういう形態をとっている企業のため、ビジネスパートナーのブランドロイヤリティは非常に高いものがあります。
前田:百貨店などにテナントとして出店して、社員の方が販売するというスタイルではないということですね。そのなかで、APEXはどのような特徴をもったブランドなのでしょうか?
菅:APEXは肌を分析して、分析結果を示したシートを元に、その方に合う処方を組み合わせてきました。 そして、お一人お一人にスキンケアやメイクの商品と、お手入れアドバイスを提供してきました。
このスタイルは、肌の構造やメカニズムをきちんと勉強しないとサービスそのものを提供できないため、人(=ビューティーディレクター)を育てるためのブランドにもなっています。あなたの肌のここはこうなっていますとか、あなたにはこういう処方がぴったりですといったことをご紹介する仕組みを内包しているので、人が育ちやすいんですね。この肌分析のしくみは無料でご提供してきました。
前田:そうして気に入っていただければその後、ご注文をいただいたり、定期的に肌のチェックしてみましょうと言ったサイクルができて、顧客とのリレーションも取れるということですね。肌についての勉強ができ、商品知識も身につきやすく、顧客との定期的なリレーションも取れるとなると、ビジネスパートナーの支持は非常に強そうです。
菅:30年前にAPEXのブランドが立ち上がってから、ずっとこのスタイルで提供してきました。もともと創業者が、お客様お一人お一人に価値を提供していきたい、ということを企業理念としてやってきましたので、それを象徴するようなブランドになっているんです。
ビジネスパートナーの支持が非常に高くなっているのは、インナーブランディングやロイヤリティ向上の活動ができていることの現れだと思います。
書籍案内
『予定通り進まないプロジェクトの進め方』
ルーティンではない、すなわち「予定通り進まない」すべての仕事は、プロジェクトであると言うことができます。本書では、それを「管理」するのではなく「編集」するスキルを身につけることによって、成功に導く方法を解き明かします。
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