【前回の記事】「ニューノーマル時代のマーケティングは顕在顧客を刈り取る狩猟型から農耕型へ — ファン育成まで見据えた顧客開拓戦略(前編)」はこちら
宣伝会議では消費マインドの変化を読み取り、ブランドとしての立ち位置を再度問い直すことで、新たなタッチポイントを構築するための着想を得ることで、突破口を見出すためのオンライン講座「ニューノーマル時代のブランド戦略から考える顧客獲得講座」を開講。本講義で講師を務めるフラクタの河野貴伸氏が、いま必要とされる「ファン育成まで見据えた顧客開拓戦略」について解説します。
記事の前編では、顕在顧客を刈り取る狩猟型から農耕型への転換期に今、我々が来ていること、そして対策の始発点としてまずブランディングの必要性の話をしました。この世界の荒波を乗り越えるため、自分たちが何者か、どんな価値をどうやって提供するのか、そして顧客はどんな人たちなのかをしっかりと定義し固定することから、全ては始まります。そして、いよいよタッチポイントの話として、「密はオンライン、パーソナライズはオフライン」という新たな方針を示して終わりましたので、後半はその続きをお話します。
オンラインでも、疑似的に「密」は表現できる
まず人が殺到する、多くの人が集まるものを大々的に実施することは当面は禁忌な状態が続くでしょう。一方で、「人」は自分がファンになっているものに行列が出来ていたり、人がたくさん集まっていると安心したり、また周りの人にそれを伝えたくなる、枯渇感を感じて、もっと知りたい、近づきたいと思う一面があります。それらをできる限りオンラインで実施するのです。
今までの常識ではECは24時間空いているのが当たり前、ある意味、自動販売機のような存在という一面もありました。しかし、これからは考え方をガラッと変える必要があります。
例えば、これはすでに多くのECで行われていますが、販売時間を限定するという施策があります。食品であれば、出来立て、焼き上がりのLIVE動画と合わせて、ライブ感を伝えながら時間限定で販売するといった企画も考えられます。あるいは開店時間を予め決めた上で、その時間内は必ず店員がZoom接客を行うといったサービスも考えられるでしょう。来店者数、接客対応数、待ち時間を表示するなど、一見するとネガティブに見える要素も擬似的に「密」を表現すれば、オンライン空間でも多くの人が集まっている空気感を醸成できます。ライブコマースなども同じ事象を生み出せるものと言えるでしょう。
多くのスニーカーブランドは、限定商品をECで販売する際に、販売と同時に売り切れているのですが、Twitterなどで「買えた!」「買えなかった…」などがレポートされることで、人々が殺到している感じが想起されます。これらは新しいタッチポイントと言えるでしょう。
大切なことは「ライブ感・エンターテイメント感」の演出です。この要素は今後しばらくオフラインでは「枯渇する要素」と言えます。ゆえに最大限活用ができるのです。
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