イギリスを本拠とするIG証券は4月11日、AIで株価のチャートから音楽を生成するサイト「IG STOCK MUSIC」を開設した。対象となるのは、米国株・欧州株など約7000銘柄。音楽配信サイトを思わせるインターフェースで、難解でとっつきにくいイメージがある“投資”に直感的に興味を持ってもらうことが狙いだ。
右脳で直感的に投資に触れてほしい
投資の世界は初心者にとって複雑で難解なもの。株価チャートの読み方やPER(株価収益率)、PBR(株価純資産倍率)など学ぶことが多数ある。株価の特定の値動きを指すチャートパターンもそのひとつ。ヘッドアンドショルダーズ、ダブルトップ、下降ウェッジ、シンメトリカル・トライアングルなど、覚えるのも一苦労だ。
この複雑な株価チャートを元に、AIで音楽を生成できないか――そんな発想から生まれたのが、IG証券が4月に公開した「IG STOCK MUSIC」だ。対象となるのは約7000の米国株・欧州株(一部)。AppleやAmazonなどの人気銘柄からIPO(新規上場)銘柄まで、それぞれの株価チャートから楽曲が生成される。
同サイトは2014年からIG証券の広告などを手がけてきたビーコン コミュニケーションズ グループクリエイティブディレクターの武井慶茂氏が企画した。
ヒントとなったのは、音楽制作ソフトでの楽曲制作。その画面表示が株価のチャートを横にしたような形状であることから、「株価の動きを音楽で表現できないか」と考えた。「株価はオープンソースであり、企業の業績や歴史を映し出す鏡でもある。そのデータが音楽になったら、もっと右脳で直感的に投資へ興味を持ってもらえるのでは、と提案しました」(武井氏)。


