気軽に聞けて親近感を抱く「音声」を活用、エバラ食品工業の「社内ラジオ」

イントラネットを通じPCやスマホから聞ける、社内向け音声コンテンツ「エバラジオ」を配信しているエバラ食品工業。従業員が楽しみながらラジオに参画したくなる、社内向けコンテンツならではの工夫を施し、会社や部署・同僚への理解度向上につなげています。

※本記事は、広報会議2024年7月号 特集「社内コミュニケーション 多様性ある組織で一体感を高める方法」の転載記事です。

●DATA

企業名:エバラ食品工業
創立年:1958年
従業員数:508名(2023年3月31日時点)
施策の管轄部門・人数:社内コミュニケーション施策は広報IR部の2名が担当

●施策におけるポイント

エバラジオでは「“予定調和” の排除」「経営層がコミット」「従業員が参加したくなるコンテンツづくり」「制作側が楽しむ」にこだわって従業員を巻き込み、組織の一体化を図っている。

エバラ食品工業(以下、エバラ)が社内コミュニケーション施として注力している、社内向け音声メディアの「エバラジオ」。従業員が番組に多数登場する企画制作体制により、2021年11月の開始から2年半で放送に参加した従業員は約200名(グループ全体の25%)。社内認知や聴取率も年々高まり、「エバラジオ」を通じて「会社や他部署・同僚への理解が深まった」と答える人も約7割に上る。

双方向のコミュニケーション

「エバラジオ」を立ち上げた背景について、執行役員 コーポレート本部長の上岡典彦氏は「『従業員の当事者意識を醸成できる』インターナルコミュニケーションを強化するためです」と振り返る。

同社は以前から社内コミュニケーションを重視しており、タイムリーな情報を伝える社内メディア「EBARA通信」や自社のメディア露出を発信する「主要記事速報」などを展開していた。

だが「エバラジオ」立ち上げ当初の2021年、コロナ禍で従業員の在宅勤務率は高まり、社内コミュニケーションが希薄化していた。また2020年に定めた「10年後に目指す姿」への社内の認知はあるものの、腹落ちしていない様子でもあった。

そんな中、2020年4月に就任した森村剛士社長が経営方針のひとつに掲げたのが「社内外における“双方向のコミュニケーション”への挑戦」だった。社内コミュニケーション領域でも、トップダウン型の一方的な発信ではなく、従業員の「共感・関心・納得感」が得られる双方型コンテンツの必要性が高まり、新たな施策の企画開発がスタートした。

「目指す姿」への当事者意識を

そこで立ち上げたのが「エバラジオ」だった。目的に定めたのは従業員の「一体感」の醸成。従業員皆が協力して取り組むための一体感をつくり出すことで、「10年後に目指す姿」の実現を図る。また変革を牽引する当事者としての参画意識の向上も見据えた。エバラの行動指針のひとつである「冒険、反論、失敗の自由」に立ち返り、従業員のチャレンジ精神の向上につながる内容を想定した。

媒体形式としてラジオを選んだのは、聞き手とのインタラクティブ性が高いためだ。紙媒体などと比較し、より親密でパーソナルなメディアであり、音声情報という特性から想像力も喚起され聞き手が当事者意識を持ちやすい。また、通勤時などにアクセスできる気軽さも利点となった。

主なターゲット層は、変革の担い手となっていく若手から中堅の従業員。特に、リモートワークでコミュニケーションが分断されがちな各支店や工場に在籍するメンバーに働きかけることを重視した。

企業文化が伝わるテーマ選定

コンテンツ制作では、社内での「共感・関心・納得感」が得られることを軸に…

続きは、本誌 からご確認いただけます。

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実データ グラフィック 月刊『広報会議』20204年7月号 表紙

広報会議2024年7月号

特集
社内コミュニケーション
多様性ある組織で一体感を高める方法

 
GUIDE
なぜ今、社内コミュニケーションが重要か
「理念浸透」が多様性ある組織の一本軸に
深澤了 むすび代表取締役
 
GUIDE
その社内向け施策、本当に社員に響いてる?
ストーリー系コンテンツの可能性に注目
小野真由美 グラスルーツ代表取締役
 
GUIDE
エンゲージメント調査を活用し対話の場の構築を
広報部門は「部門間の橋渡し・翻訳機能」を担う
岡田恵子 タワーズワトソン取締役
 
GUIDE
組織の「心理的安全性」の向上に
効果的な社内コミュニケーション施策
曽和利光 人材研究所代表
 
対談企画
ユニーク入社式実施企業に聞く
社員が自発的に参画したくなる仕組みづくり
パナソニック コネクト 鈴木恭平×ローソン 村田くるみ氏
 
CASE1
「エバラジオ」予定調和なしのリアルさで関心喚起
参加型コンテンツで従業員200名が登場
 
CASE2
パーパスが実現した未来をレゴブロックで表現
カオナビのボトムアップ型プロジェクト
 
CASE3
社員に寄り添うトップメッセージを部内で企画
三菱UFJモルガン・スタンレー証券の動画社内報
 
CASE 4
2024年度新入社員がCMを制作
チームでの挑戦により仲間意識を醸成
 
CASE 5
社員向けクーポン配布を登録のフックに
LINE社内報「ひざつきジャーナル」
 
CASE 6
1日出社イベントで部署内外の交流活性化
昼開催で時短社員含め誰もが参加しやすく
 
CASE7
グループ2社横断型の「組織一体化プロジェクト」
サンプル配布で「思い」伝え社内ファン醸成
 
COLUMN
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