『なまえデザイン そのネーミングでビジネスが動き出す』(小藥元著)が発刊し1年が経ちました。商品名、施設名、サービス名、プロジェクト名など、それぞれに固有の名前をつけることを、一般に「ネーミング」と言いますが、著者である小藥氏はあえて「なまえ」と呼ぶことにしました。この本で定義する「なまえ」とは、名詞を超えて「何かの事象や対象を、人がそう呼ぶ・名づける」という「呼び名全て」。事業やブランド、商品にとって、その景色、歴史、意味、理由そのものが「なまえ」という考え方です。そして、「なまえ」とは書いて終わりではなく、むしろそれが始まりであり、そこから育てるものなのです。このコラムでは、「なまえデザイン」という考え方を世に出してから、実際にどのように動いているのか、レポートしていきます。
新幹線でシートを謎に全開で後ろに倒す人。
最近あれに名前をつけたくてしょうがない。
「マナーの悪い人」ではなく、何か。
言葉は輪郭を与え、可視化し、社会化する。
「ギャル」「メタボ」「映える」「推し活」
いい名は、社会が待っている。
昨今の秀逸すぎるなまえデザインは「チョコザップ」だろう。
言葉は、ビジネスをひっくり返す力がある。マーケティング?コンセプト?そんなものを軽々と超えてしまう時がある。いい名は、スピードを持っている。
確かに「まるでこたつソックス」は瞬間でビジネスで勝てるネーミングだ。「三陰交をあたためる」という旧名ではどこの流通先にも入れなかったのだから。中の靴下は何も変わっていないのに、売上は優に二桁億以上変わったのだから。
言葉の力。プロとして求められる能力。確かに一つの大きな側面としてそれは真実だ。
しかしながら、全てではない。
生み出すのは表現だけではない。AIにはない信用。
「AOI TYO HOLDINGSが社名変更を考えている」
ある日突然、中江社長から連絡があった。
社名を変えるとはどういうことなのか。理由は何で、課題はどこなのか。プロジェクトの難しさは想像に難くなかった。
このような時、「10案考えました」とテーブルの上に並べ、あらゆるステークホルダーと合意形成できるだろうか。果たして全社一丸となれる空気を醸成できるだろうか。
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小藥 元
クリエイティブディレクター/コピーライター1983年1月1日生まれ。早稲田大学卒業後、2005年博報堂入社。2014年meet &meet設立。 主な仕事に、FIBAバスケワールドカップ2023 テレビ朝日「1 歩、1本、日本。」、NIKE Air Max Dn「常識が狂いだす。」TikTok「もっと世界を好きになる。」、NHK連続テレビ小説『おかえりモネ』「晴れ、雨、進め。」、川崎市「Colors,Future!いろいろって、未来。」、岡山県「暮らしJUICY!」、TOYOTA ランドクルーザー「道を越える。時を超える。」、mercoin「はじめないと、はじまらないぞ。」熊本ヴォルターズ「ぶちバケろ。」、アンパンマンこどもミュージアム「いっしょにわらうと、いっぱいたのしい。」、池袋PARCO「変わってねえし、変わったよ。」、マイケル・ジャクソン遺品展「星になっても、月を歩くだろう。」などのブランドコピー開発に加え、大ヒット商品「まるでこたつソックス」、人気サウナ宿泊施設「かるまる」、PARCO「パルコヤ」、コメダ珈琲店「ジェリコ」「小豆小町」「コメ黒」、モスバーガー×ミスタードーナツ「MOSDO!」、DAISO「THREEPPY」、Panasonic Homes「artim」、Google「肯定度」、YAHOO!「Yell Market」、clear「SAKE HUNDRED」などのブランドネーミング多数。「Hakuhodo DY ONE」「KANAMEL」などの社名開発にも携わる。ブランドコンセプト及びコピー開発をコアに、様々な企業の事業定義、CI策定、ブランディングプロジェクトをリードする。 東京コピーライターズクラブ会員(2006年新人賞)/宣伝会議コピーライター養成講座 講師
クリエイティブディレクター/コピーライター1983年1月1日生まれ。早稲田大学卒業後、2005年博報堂入社。2014年meet &meet設立。 主な仕事に、FIBAバスケワールドカップ2023 テレビ朝日「1 歩、1本、日本。」、NIKE Air Max Dn「常識が狂いだす。」TikTok「もっと世界を好きになる。」、NHK連続テレビ小説『おかえりモネ』「晴れ、雨、進め。」、川崎市「Colors,Future!いろいろって、未来。」、岡山県「暮らしJUICY!」、TOYOTA ランドクルーザー「道を越える。時を超える。」、mercoin「はじめないと、はじまらないぞ。」熊本ヴォルターズ「ぶちバケろ。」、アンパンマンこどもミュージアム「いっしょにわらうと、いっぱいたのしい。」、池袋PARCO「変わってねえし、変わったよ。」、マイケル・ジャクソン遺品展「星になっても、月を歩くだろう。」などのブランドコピー開発に加え、大ヒット商品「まるでこたつソックス」、人気サウナ宿泊施設「かるまる」、PARCO「パルコヤ」、コメダ珈琲店「ジェリコ」「小豆小町」「コメ黒」、モスバーガー×ミスタードーナツ「MOSDO!」、DAISO「THREEPPY」、Panasonic Homes「artim」、Google「肯定度」、YAHOO!「Yell Market」、clear「SAKE HUNDRED」などのブランドネーミング多数。「Hakuhodo DY ONE」「KANAMEL」などの社名開発にも携わる。ブランドコンセプト及びコピー開発をコアに、様々な企業の事業定義、CI策定、ブランディングプロジェクトをリードする。 東京コピーライターズクラブ会員(2006年新人賞)/宣伝会議コピーライター養成講座 講師
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