編集でもライターでもない、本の企画職「出版プロデューサー」

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毎年多くの卒業者を輩出している「編集・ライター養成講座」が今年も開講。編集者やライターにどのようなスキルが必要か、身に着けたスキルをどのように活かしていくかを、講師の1人でもある出版プロデューサーの西浦孝次氏にお伺いし、全3回のコラム形式でお届けします。

この記事は僕のような凡人──特にクリエイティブな才能に恵まれなかった人に残された最後の武器「企画力」について、出版プロデューサーという仕事を通じて考えていきたいと思います。

こんにちは。出版プロデューサーの西浦孝次です。「出版プロデューサー」と言われてもよく分からない人の方が多いですよね。ひとことで言えば「企画者として本を作る人」です。企画の最初から最後まで、著者と一緒に本を作るパートナーであり、編集者はもちろんライター、デザイナー、版元の営業まで多くのプロフェッショナルと協創していく、とてもやりがいのある仕事です。

クリエイティブな才能に恵まれなかったとしても、自分で企画さえ生み出せれば「はじまりの一人」としてクリエイターたちと一緒にものづくりはできるんです。そんな出版プロデューサーの仕事やキャリアについて全3回にわたって書いていきます。特に著者、編集者との本づくりの面白さについてお伝えできればと。

まずは、どういう経緯で出版プロデューサーになったのか、僕の出版業界におけるキャリアのスタートからお話します。

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西浦孝次 氏

かぎろい出版マーケティング 代表理事 出版プロデューサー

編集・ライター養成講座大阪1期を卒業後、出版社で書籍のマーケティングに従事。2010年、出版プロデューサーとして独立。著者の発掘から販促までを行う。平均制作期間2年前後という、他社の数倍に及ぶ時間をかけて、売れるテーマと著者の持つ専門性を掛け合わせた企画をじっくり作るのが特徴。大学での講師業や出版業界の就活支援ボランティア活動も行う。

編集・ライター養成講座に、全くついていけなかった

僕が出版業界を志したのは大学生のころでした。「本に携わる仕事がしたい」と思って、自分で踏み出した最初の一歩が「編集・ライター養成講座」の大阪1期です。

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