「リーダーもシップがなけりゃただの人」 川柳で読み解く、リーダーシップの「考・響・伝」

リーダーシップに不可欠な「こう・きょう・でん」

「アドタイ」読者の皆さん、はじめまして。これから、「リーダーシップ」をテーマにしたコラムを担当する奥山真司です。P&G、江崎グリコを経て今は、グーグル日本法人の代表を務めています。

私が最も長く在籍したP&Gは、多様な価値観を持った人たちが集まるグローバル企業でした。P&Gという外資系企業での仕事を通じて、経営トップだけでなく、ときに新入社員も含めて、すべてのビジネスパーソンがそれぞれの立場・階層においてリーダーシップが求められることを痛感しました。

それでは、皆さんは「リーダーシップという能力が発揮できている状態」とはどのような状態を指すと思いますか。実はリーダーシップはビジネスパーソンに必須のスキルであるものの、なかなか言語化できていないのが実情ではないでしょうか。

私は、本物のリーダーシップに不可欠な3大能力を「考」「響」「伝」と定義しています。「リーダーシップのこう・きょう・でん」と覚えてください。

「考」:どんな状況でも継続して結果を出し続ける戦略的思考能力
「響」:心に響き、圧倒的共感と行動を喚起する、コミュニケーション能力
「伝」:個人、チームの成功を再現性のある”型”にして伝える能力

「私」から「あなたたち」へ 大切なのは誰のためのリーダーシップか?

「考」「響」「伝」と分けた理由は、「誰のためのリーダーシップなのか?」ということと関係します。簡潔に言えば、最初のステップである「考」は自分のためのリーダーシップと言えます。部下や後輩などチームを率いる状況になくとも、戦略的思考能力を持たなければ、自分自身が進むべき方向すら、わからずに迷子になってしまいかねません。

続きを読むには無料会員登録が必要です。

残り 2260 / 2824 文字

KAIGI IDにログインすると、すべての記事が無料で読み放題となります。

登録に必要な情報は簡単な5項目のみとなります

「AdverTimes. (アドタイ)」の記事はすべて無料です

会員登録により、興味に合った記事や情報をお届けします

奥山 真司
奥山 真司

2021 年 2 月、 Google 日本法人代表に着任、 Google 日本法人のビジネス成長および運営を統括。
1989 年にプロクター・アンド・ギャンブル(P&G)に入社。マーケティング領域にてキャリアを積んだ後、2008 年より P&G Korea の社長、2012 年より P&G ジャパンの代表取締役社長を歴任。
2016 年からは、江崎グリコの常務執行役員マーケティング本部長として、同社の国内ビジネスおよびマーケティング組織を管掌。中長期の企業戦略および人材開発計画の策定にも携わる。
30 年以上のキャリアを通じ、組織の面でのダイバーシティ & インクルージョンプログラムの推進に尽力している。
早稲田大学卒、英文学、言語学の学位保有。
※このコラムは著者の個人的な体験と学びに基づくもので、所属組織の代表としての発信ではありません。

奥山 真司

2021 年 2 月、 Google 日本法人代表に着任、 Google 日本法人のビジネス成長および運営を統括。
1989 年にプロクター・アンド・ギャンブル(P&G)に入社。マーケティング領域にてキャリアを積んだ後、2008 年より P&G Korea の社長、2012 年より P&G ジャパンの代表取締役社長を歴任。
2016 年からは、江崎グリコの常務執行役員マーケティング本部長として、同社の国内ビジネスおよびマーケティング組織を管掌。中長期の企業戦略および人材開発計画の策定にも携わる。
30 年以上のキャリアを通じ、組織の面でのダイバーシティ & インクルージョンプログラムの推進に尽力している。
早稲田大学卒、英文学、言語学の学位保有。
※このコラムは著者の個人的な体験と学びに基づくもので、所属組織の代表としての発信ではありません。

この記事の感想を
教えて下さい。
この記事の感想を教えて下さい。

このコラムを読んだ方におススメのコラム

    タイアップ