Pontaデータ×SMSで配信CTR13%超 KDDIとロイヤリティマーケティングがSMS広告サービスを本格展開

ロイヤリティマーケティングは、KDDIと連携し、SMS(ショートメッセージサービス)を広告に活用する本格サービスの提供を始めた。Pontaデータを用いたターゲティングとSMSの到達性を組み合わせ、検証事例平均で配信CTR(クリック率)13%超を記録。直近の検証では18%超も確認できたという。

2月17日、18日に都内で開かれた「KAIGI GROUP フォーラム」(宣伝会議主催)では、同社マーケティングプロダクト部 プロダクトマネージャーの泉良輔氏が取り組みの背景と設計の考え方を説明した。

成果が出ないのは、メッセージが認識されていないから

広告出稿企業の現場で聞かれる悩みとして、泉氏は「費用を投じても手応えが得にくい」「見込みの低い層にも配信してしまう」といった点を挙げた。生活者側でも、情報が増え続ける中で必要な情報にたどり着けず、関心の薄い広告が重なることで広告を煩わしく感じる状況があると指摘した。こうした両面の課題を踏まえ、同氏は「必要な人に、必要な情報を、必要な形で届ける」ことを目指すべき方向性として提示した。

ロイヤリティ マーケティング マーケティングプロダクト部 プロダクトマネージャー 泉良輔 氏

データを使ったターゲティングは欠かせないが、丁寧に設計しても成果が伸びないケースがある。想定した相手に配信できていても、メッセージ自体が視認されず、結果としてクリック率が上がらないという状況が起こり得るからだ。泉氏は、背景の一つに「メッセージが認識されていない」問題があると説明する。

コスト面や到達率など様々な課題がある一般的な広告媒体

論点になるのが「どの媒体で届けるか」。デジタル広告(SNS・DSPなど)は表現の自由度や柔軟な運用が強みになる一方、表示環境によっては見落とされる可能性がある。メール広告は低コストで配信できるが、多数のメールに埋もれたり迷惑メール扱いされたりして開封されないこともある。郵送DMは紙の存在感がある反面、制作・郵送コストの負担が大きい。施策目的に応じて、届け方を含めて設計する必要があるという。

SMSを「確実に届く媒体」として位置づける

そこで、泉氏が紹介したのがSMSの広告活用。SMSは電話番号を使って短いテキストを届ける手段で、認証や重要なお知らせなどで使われてきた。近年は、プッシュ通知で気づかれやすく、他の情報に埋もれにくい点から、CRMなどの文脈でも注目が集まっているという。開封率は80%以上とされ、到達・認識の確実性が特徴となる。

到達率や開封率が高いSMS

SMSを広告として使う場合のコストは、大きく「制作」と「配信」に分かれる。テキスト中心のため画像・動画制作が不要で、制作コストと工数を抑えやすい。訴求内容の変更やABテストもしやすい。一方、配信は電話回線を用いるため、デジタル広告やメール広告に比べて1通あたりの単価は上がるが、印刷・郵送が不要な分、郵送DMよりは低い水準になるとした。

ほかの媒体と比較したSMS広告の特徴

KDDIの配信基盤とPontaデータを連携

同社はKDDIと共同でSMSの「広告利用」を実現した。自社会員CRMではなく広告サービスとしてこれだけの規模でSMS配信できるのは、同社が把握する中では国内で唯一という。

KDDIのSMS配信の仕組みを活用し、広告としてSMSを配信できる環境を整えた点に加え、Pontaデータによるターゲティングと分析を組み合わせた点が特徴。SMS広告を配信できるPonta会員は約1450万人(2026年1月時点)で、ターゲティングを行っても対象ボリュームを確保しやすいとしている。

検証(PoC)事例の平均では配信CTR13%超を記録し、直近の検証では18%超も確認できたという。

メール配信と比べて大きな成果を上げたSMSでの初回利用促進

事例の一つが、EC・通販における初回利用促進だ。無料サンプル提供を訴求の軸に、記念日などのライフステージ情報と年代を掛け合わせて配信対象を設計。SMSからLPへ誘導し、サンプル申し込みにつなげた。

同条件の生活者に対するメール配信と比べ、配信に対するクリック率は13%超と30倍以上の結果となり、クリック単価はメールの20%まで下がったとしている。

もう一つは日用品メーカーの店頭購入促進。過去に同一カテゴリーを購買した人と年代を組み合わせ、割引クーポンをインセンティブに配信した。配信後はID-POSデータを用いてクーポン利用状況も取得し、店頭での行動につながったかを検証したという。

メール配信と比較すると、配信に対するクリック率は27倍で13%超、クリック単価はメールの15%まで低下。クーポン引き換え率もメール比約14倍となった。

泉氏は、SMSを単体で使うだけでなく、他施策と組み合わせる活用も紹介した。例えば郵送DMなどで一度認知したものの、購入・申込みに至らなかった層にSMSで再度知らせる「リマインド配信」は、接点のある層に絞りやすい点が特徴になるという。

またWebアンケートと連携し、回答内容に応じてメッセージやインセンティブを変える方法も挙げた。顧客の状態を踏まえてコミュニケーションを出し分ける設計である。

受け手の不安に配慮した送信元の明確化と事前許諾

一方、SMSでは、なりすましや不審なメッセージへの不安が論点になりやすい。同社が実施した「企業からのお知らせ」に関する調査(2026年1月9日~13日、20~60代の男女、n=386)では、SMSを受け取っている人の約7割がSMSでの広告に違和感を抱いていないと回答。「Ponta」や「au」など企業から届くSMSについても、全体の68.4%が安心、または問題なく受け取れるとした。

SMS広告の安心感に関する調査

同社は、送信元番号や表示名など「誰から届くか」が信頼判断に影響するとし、厳正な審査を経て発行されるキャリア共通番号から送信する設計を採用。送信元としてKDDIとロイヤリティ マーケティングを明示し、事前に許諾を得たユーザーのみに配信している。

Ponta DMPをハブとしたマーケティング支援

泉氏は、SMS広告は数ある手段の一つであり、目的に応じた媒体選定が前提だとした。そのうえでPontaデータは、購買データ(ID-POS、カード・ポイント決済など)や属性、アンケート、Web閲覧履歴、位置情報、ライフスタイルなどを含むデータ基盤であり、Ponta DMPをハブにメール、郵送DM、デジタル広告、LINE、au PAYアプリ、TVer、ABEMA、テレビ、ラジオなどと接続できると紹介した。

Pontaデータと接続する多様なメディア

ロイヤリティ マーケティングは、施策の目的に応じて様々なデータとメディアを掛け合わせることで、「必要な人に、必要な情報を、必要な形で届ける」コミュニケーションを実現しているという。

さらに反応者・非反応者の分析やセグメントごとの反応率・CVの可視化に加え、ブランドリフト調査や非購買理由調査なども組み合わせ、次の施策設計につなげる。単発の広告施策で終わらせず、Pontaデータを活用したワンストップのマーケティング支援を提示した。

お問い合わせ

株式会社ロイヤリティ マーケティング

URL:https://biz.loyalty.co.jp/
Mail:idm_sales@loyalty.co.jp
住所:〒150-0013 東京都渋谷区恵比寿1-18-14 恵比寿ファーストスクエア 7階

advertimes_endmark

この記事の感想を
教えて下さい。
この記事の感想を教えて下さい。

この記事を読んだ方におススメの記事

    タイアップ