「ものがたり大国5ヵ年計画」を公表 経産省、コンテンツ産業の海外展開を加速

経済産業省は3月27日、第18回エンタメ・クリエイティブ産業政策研究会を開催し、日本発コンテンツの海外売上高を2033年までに20兆円に拡大するという政府目標の達成に向けた「戦略改定骨子案」を提示した。この骨子案は、コンテンツ産業を日本の「外貨の稼ぎ頭」へと育てるための包括的な計画であり、官民一体での「売上3倍、投資3倍」の実現を目指すものである。新たな戦略の全体像と具体的な政策パッケージを詳述する。

「海外売上20兆円」目標達成に向けたロードマップ

政府は2025年6月13日の閣議決定で、「日本発コンテンツの海外市場規模を2033年までに20兆円に拡大する目標」を掲げた。これを受け、経済産業省はエンタメ・クリエイティブ産業政策研究会での議論を踏まえ、コンテンツ産業政策の見直しを加速。2026年3月には、新たな支援制度「IP360」を開始した。

2025年度には、5ヵ年アクションプランの策定、総合経済対策の閣議決定、そしてコンテンツ振興関連で556.3億円の補正予算成立など、矢継ぎ早に施策が実行された。そして2026年3月10日には、中核となる補助金「IP360補助金」の公募が開始されている。

2026年度は、「エンタメ・クリエイティブ産業戦略」の改訂をしたのちに、夏頃には、分野別・バリューチェーン別に海外売上高や民間投資の目標を設定する「コンテンツ産業の官民投資ロードマップ」を策定し、「IP360」をさらに高度化。秋頃には、このロードマップに基づき新たな政策を立案する計画だ。これらの施策を通じて、民間企業の予見可能性を高め、大規模・長期・戦略的な投資を喚起していく。

「ものがたり大国5ヵ年計画」が描く成長戦略

戦略改定骨子案は「ものがたり大国5ヵ年計画」と銘打たれ、コンテンツ産業を国内で稼ぐ労働集約型産業から、世界で稼ぐ知識集約型産業へと変革させる明確なビジョンを提示している。目標として、2033年までに海外売上高20兆円、民間投資額33.3兆円、コンテンツ産業の平均年収1000万円を掲げる。

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