プロ野球の阪神タイガースは3月30日、公式Xで「観戦マナーに関するお願い」と題した動画を公開し、「誹謗中傷・侮辱的な替え歌」の撲滅を呼びかけた。野球界では選手や監督らへのSNS上の中傷が問題視されており、球団はあらためて、健全な応援によってチームや選手を鼓舞するようファンに訴えている。
阪神タイガースの公式アカウントが投稿した動画
動画は15秒。元阪神の能見篤史氏が「選手もファンも野球を愛する仲間なのに」「その声、本当に必要ですか?」「あなたの声援を選手の力に!!」と語りかけ、「撲滅!!誹謗中傷・侮辱的な替え歌」というテロップとともに、「野球の世界に誹謗中傷はいらない」と締めくくられる内容だ。
【観戦マナーに関するお願い】
今シーズンもご来場のお客さまひとりひとりが観戦マナーを遵守し、すべての皆様が楽しく快適に観戦できる環境を作り上げ、健全な応援でチーム・選手を鼓舞していただきますよう、心よりお願いいたします。#阪神タイガース#熱覇 pic.twitter.com/vGwg951cD9— 阪神タイガース (@TigersDreamlink) 2026年3月30日
動画へのコメントには「阪神ファンの熱量は凄いんだけど態度が終わってる」「とにかく阪神ファンのマナーが悪すぎます」といった反響も見られた。
こうした呼びかけの背景には、野球界全体で誹謗中傷への対応が急務となっている現状がある。2026年3月のWBC期間中、日本プロ野球選手会とNPBは、侍ジャパンの監督、コーチ、選手らを対象に、SNS上の公開投稿をモニタリングし、誹謗中傷を検出する仕組みを共同導入した。
実際に選手会は3月14日、東京ドームで行われた1次ラウンドについて「誹謗中傷にあたる投稿が一定数確認されております」と公表。日本が勝ち進んでいる段階ですでに中傷投稿が問題化していたことを示している。
さらに、日本がベネズエラに敗れて準々決勝敗退となった後の3月16日には、選手会が「侍ジャパンの選手や監督・コーチ等に対する誹謗中傷を多数確認しています」と再び声明を発表した。AIモニタリングで投稿の確認や証拠保全を進め、悪質な投稿には法的対応も含めて厳正な措置を講じる方針を示した。
誹謗中傷は選手個人にも及んだ。日本ハムの伊藤大海投手は、WBC準々決勝のベネズエラ戦で逆転3ランを浴びた後、SNSなどで誹謗中傷を受けたと報じられている。ほかにも、近藤健介や井端弘和監督への誹謗中傷が明らかになっている。

