KADOKAWA、「KADOKAWAクリエイターズ」設立 IP創出・LTV最大化の原動力として「人」への投資を加速

KADOKAWAは3月31日、育成・制作一体型の新スタジオ「株式会社KADOKAWAクリエイターズ」を設立すると発表した。4月より本格稼働を予定している。代表取締役社長はKADOKAWA顧問で、アニプレックス取締役会長などを歴任した夏目公一朗氏。

本スタジオの設立は、KADOKAWAが推進するアニメ・実写領域の制作体制を抜本的に強化する新構想「創る人をつくる。創る所をつくる。」の第2弾。新卒学生をはじめとする若手人材が、キャリアの第一歩からプロの現場で実際の作品制作に携わり、次世代の主力を担うクリエイターを目指せる環境を提供する。また、社員採用による安定した就業環境のもと、業界の課題である人材育成と制作基盤の安定を同時に推進する。

今後はグループ内のVANTANをはじめ様々な教育機関と密接に連携し、意欲ある若手人材を継続的に確保していく。将来的には、本スタジオで経験を積んだクリエイターが、本人の希望や適性に応じてグループ内の各スタジオで主力を担うことを視野に入れ、一人ひとりの長期的なキャリア形成を支援する。

また、若手主体の内製化比率を高めることで、外部環境の変化に左右されない強固な自社制作ラインの確保も目指す。教育機関からKADOKAWAクリエイターズ、そして各制作スタジオへと繋がるグループ独自の一気通貫の人材育成エコシステムを確立し、高品質なIPを将来にわたって安定的に届けられる、持続可能な制作体制のロールモデルを目指すとした。

アニメ業界の構造的課題「育成機会の欠如」へ挑戦

近年、日本のアニメ産業は世界的な市場拡大を続けている一方で、現場では「若手クリエイターの定着率の低さ」や「育成機会の欠如」が課題となっている。アニメ産業からの離職率は4年以内で約25%、8年以内では68%に及ぶというデータ()もあり、指導側が日々の業務に追われて技術継承に時間を割けず、若手側も体系的な技術習得が困難な現状は、将来の制作体制を揺るがす業界の深刻な課題のひとつとなっていた。

※出典:日本総合研究所「わが国アニメ産業の現状と課題」(2024年)

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