毎日新聞社が主催する第93回「毎日広告デザイン賞」の結果が4月3日に発表された。実際に新聞に掲載された広告を作品として審査する「広告主参加作品の部」では、味の素の企業広告「SOUNDFUL RECIPE」が最高賞を獲得した。
大賞を受賞した味の素の広告は、2025年2月19日付の毎日新聞に掲載された。同社による料理レシピを音声で読み上げるサイト「音でみるレシピ SOUND RECIPE」を告知する内容で、視覚障害を持つ人の協力のもと企画された。企画制作は電通、WOO、WOIL。
新聞広告では「見えないわたしに、みえてる料理。」というコピーのもと、料理が好きな全盲の女性の姿と言葉とともに、サイトを紹介。衣をつけた食材が油に投入される音や、揚げ上がりの音などが収録されている。
誰もが料理を楽しめる世の中になるようにという願いが込められている企画で、審査員の原研哉氏は「料理や食に関わる幸せを、より多くの人々と分かち合おうというメッセージである」と評した。
また、優秀賞には鹿島建設、ファミリーマート、三井住友海上火災保険の3社が選ばれた。
日本デザインセンターの軽米かおるさんが一般公募部門の最高賞
企業からの課題に沿って制作する「一般公募・広告主課題の部」の最高賞は、岩波書店「雑誌『世界』」の課題のもと、軽米かおるさん(日本デザインセンター)が制作した30段カラー3点シリーズの作品に決まった。
本作品について、審査員の服部一成氏は「未来からの視点で現在を眺め、環境問題や国際情勢などを過ぎ去ったものとして語る演出によって、これらが今考えるべき課題であることを鮮やかに突きつけている」と選評を寄せた。
このほか優秀賞は以下のとおり。
・馬場陸斗、三浦よもぎ(電通)
課題:全日本空輸「空旅の高揚感」
・水上晟冶(ライトパブリシティ)、中村龍(peak)
課題:OZEKI「ワンカップ大関」
・小坂桜華(大阪成蹊大学)
課題:新潮社「新潮文庫」
その他の受賞者は公式サイトにて確認できる。
審査員は浅葉克己氏、一倉宏氏、大貫卓也氏、葛西薫氏、国井美果氏、永井一史氏、仲畑貴志氏、中村至男氏、蜷川実花氏、服部一成氏、原研哉氏、森本千絵氏らが務めた。
「一般公募・広告主課題の部」には917点の応募があり12点が入賞。「広告主参加作品の部」では101点のうち16点が入賞した。
同賞は1931年に「芸術の街頭躍進、美術と産業の融合」をスローガンに掲げ発足。1959年の第27回から「広告主参加作品の部」を設けている。表彰式は4月13日、ホテル椿山荘東京にて開催される。


