たのしいミュージアムとカヤックは8月1日、横浜・みなとみらいの「横浜ワールドポーターズ」内にうんこをテーマにしたエンターテインメント施設「うんこミュージアム YOKOHAMA BAY」を開業した。2019年に横浜で始まった同施設は、これまで国内外11拠点で展開し、2026年7月に累計来場者数300万人を突破した。横浜店は東京、名古屋、沖縄に続く4店舗目の常設店となる。
たのしいミュージアムの小林将社長は、同社について「もともとうんこが特別好きだった集団ではない」と説明する。うんこミュージアムは、人に驚きや感動を与える体験型エンターテインメントを考える中で、「汚い」「茶色い」といったネガティブな印象のあるうんこを、楽しい体験へ変える企画として誕生したという。
うんこは国籍や年齢を問わず、説明しなくても伝わる。普段は学校や家庭、公共の場で口にすることをためらう言葉だからこそ、それが認められる空間では非日常感や解放感が生まれると同社は考えている。一方、排泄物やギャグとして扱うだけでは目新しさがないため、「カワイイ」という価値観で再構築した。
横浜を再出店先に選んだ理由について、同社は、みなとみらいが観光地と生活圏の両方の性格を持ち、国内外から人が集まる点を挙げる。2019年の初回開催で地域内の認知が蓄積されていたことも背景にある。
子ども向けに見せないため、20代女性を狙う
実際の来場者で最も多いのは子ども連れの家族だが、女性グループやカップルも約3割を占めるという。修学旅行などの学生団体や、大人だけで訪れる来場者もいる。近年は「推し活」の一環として写真を撮るために訪れる女性も増えている。
コミュニケーション上の中心に置くのは20代女性である。同社は、20代女性をトレンドの発信者であり、友人や恋人との外出先を決めることも多い層と捉える。子どもは「うんこ」という言葉だけでも関心を持ちやすい一方、発信をファミリー向けに寄せすぎると、それ以外の人から「子ども向け施設」と判断されるためだ。「うんこ」から最も遠い印象のある若い女性が楽しめれば、幅広い層が参加できる施設になると考えた。
そのため、空間はピンクを基調に、ポップで写真や動画に残しやすいデザインとした。友人や恋人と自然に会話が生まれる協力型ゲームや演奏コンテンツも増やしている。グッズも、若い女性に人気のステッカーやキーホルダーをはじめ、手頃な価格で日常的に使いやすい商品をそろえる。
同社によると、来場者からは、実際に入ると想像以上に本格的なエンターテインメントだった、写真や動画にするとかわいく見える、といった反応があるという。
同社は、「汚い」「臭い」といった排泄物のイメージや、腸などの生物学的な要素、茶色を「既存のうんこ観」と捉え、表現から排除する。写真を撮った際に楽しさが伝わり、誰かと共有したくなるかをデザインの基準としている。
