「そもそも転売の何がそんなに悪いの?否定派とは正直まったく分かり合えない。需要と供給のズレを埋めてるだけで、普通に立派な経済活動でしょ。」
実業家の堀江貴文氏は2025年10月29日にXでこう投稿し、転売を一つの経済活動として肯定する見方を示した。限定品やランダムグッズの高額転売には批判が根強い一方、Xでは「転売のおかげで日本の経済が潤ってる可能性」に言及する投稿もあるなど、転売が経済活動として一定の役割を果たしているとの意見も見られる。
5月15日に発売されたマクドナルドのハッピーセット「ちいかわ」。発売初日、メルカリに出品された対象商品が数分後に削除された
そうした中、メルカリは8月6日に開いた2026年6月期の決算説明会で、AIによる不正検知や全額補償、真贋鑑定、出品規制など、安心・安全に関する一連の施策が事業成長にも寄与したとの認識を示した。
同社のMarketplace(マーケットプレイス)事業におけるGMV(流通取引総額)は、前期比14.7%増の1兆2856億円となり、3年ぶりに2桁成長へ回帰した。メルカリは、安心・安全に関する施策が、この高成長に大きく貢献したと説明している。
前期には「Nintendo Switch 2」をめぐり、任天堂とフリマ・EC事業者が連携して規約違反の出品に対応したほか、日本マクドナルドのハッピーセット「ちいかわ」では、メルカリが付録の出品を一定期間禁止した。AdverTimes.が確認したところ、商品名を変えて出品された対象商品が数分で削除される例もあり、AIによる検知と目視確認を組み合わせた監視体制の一端がうかがえた。
一方、盗品と疑われる商品や限定品の高額転売をめぐり、個人間取引サービスへの批判は根強い。メルカリは今後、どのような基準で出品禁止を判断し、不正出品を排除していくのか。決算説明会で示した方針を、これまでの対応とともに振り返る。
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「適法なら自由」から事前規制へ
メルカリは従来、適法な商品の自由な取引を重視し、商品そのものを出品禁止とする対応には慎重だった。2021年に策定した「マーケットプレイスの基本原則」でも、誰もが参加できる多様で自由な市場を掲げ、取引への介入は、他者の生命や財産などに具体的な被害を及ぼす可能性が高い場合に限るとの考えを示していた。
