民泊をめぐる規制強化が相次いでいる。東京都新宿区は9月、住居系用途地域で住宅宿泊事業の新設を原則禁止する方針を示し、文京区でも平日の営業禁止を区内全域に広げる動きが報じられた。観光庁も7月、地域の実情によっては営業可能日を「0日」とする、いわゆる「ゼロ日規制」が可能との考えを自治体に示している。
民泊は近年、急速に存在感を高めてきた。観光庁によると、住宅宿泊事業法に基づく届出住宅数は2024年9月の2万6657件から、2026年7月には4万2070件へ約58%増加。2026年4~5月の宿泊者数も前年同期比30.1%増の62万6765人に上った。
インバウンド回復などを追い風に利用が広がる一方、騒音やごみをめぐる近隣トラブルも顕在化し、自治体による規制強化が相次いでいる。規制が進む一方、コンビニの駐車場を活用した車中泊や、全国のホテルを定額で利用できるサービスなど、民泊以外の手頃な宿泊スタイルも広がっている。
「コンビニRVパーク富津湊店」(千葉・富津)
コンビニの駐車場で寝泊まり
ローソンは2025年7月、キャンピングカー文化の普及を目指す日本RV協会、決済・店舗運営支援などを展開するグローリーと連携し、千葉県内の店舗駐車場を活用した車中泊施設「コンビニRVパーク」の実証実験を開始した。
日本RV協会が「快適に安心して車中泊ができる場所」として認定する「RVパーク」をコンビニの駐車場に設けるもので、コンビニへの導入は初。24時間利用できるトイレや電源、ごみ処理など、車中泊に必要な環境を整えた。
ローソンが車中泊に着目した背景には、旅行スタイルの変化がある。ホテルや旅館の宿泊費上昇に加え、ペットと一緒に旅したいといったニーズも広がり、キャンピングカーの需要が高まっている。国内の保有台数は2024年に16万5000台まで増えた一方、安心して車中泊できる場所は不足していた。
コンビニは、食料品など購入できるほか、トイレを備え、24時間営業の店舗であれば従業員も常駐するなど、車中泊と相性の良い環境が整っている。ローソン側にも、夜間に空きが生じやすい郊外店舗の駐車場を有効活用できる利点があった。
料金は1回1区画2500~3000円。1店舗につき原則1日1台までとし、1台の利用者に通常の車両2台分の駐車スペースを用意する。専用サイトで事前予約・決済したうえで、店舗でチェックイン。利用許可証や注意事項、ごみ袋を受け取り、電源ドラムも借りられる。2026年7月のサービス拡大後は15~22時にチェックインし、翌10時まで滞在できる。
近隣からの苦情や目立ったトラブルなし
