【前回コラム】「澤本さん企画のCMに出演したことが、大きな転機になった(ゲスト:満島真之介)【前編】」はこちら
今回の登場人物紹介
※本記事は3月29日放送分の内容をダイジェスト収録したものです。
異常なスケジュールで制作している映画『クソ野郎と美しき世界』
中村:今日は何と言っても話題の、権八さんもガッツリ絡んでおられると噂の、4月6日から公開の「新しい地図」の映画『クソ野郎と美しき世界』にゲストの満島真之介さんもご出演なさると。権八さんから言えるだけ、リークできるだけ情報を教えていただいてもいいですか?
権八:「新しい地図」という、草彅さん、稲垣さん、香取くんの3人の行動からはじまった映画の企画なんですけど。とはいえ、彼らが独立して立ち上げたのが9月で、「映画やろう」となったのもその頃なので、映画制作では尋常じゃない短期間なんですよ。
中村:そうですよね。普通は1年ぐらいかけて。
権八:そう。香取くんもインタビューで答えてるけど、10月ぐらいに「新しい地図」の第2弾ブランドフィルムをバンと発表したときに、「映画、来春4月公開」と出て、香取くんも驚いたって。
一同:(笑)
権八:中身決まってないし。そういうスピード感でやっていて、実は4月6日公開で、今3月20日、まだつくってます(笑)。
中村:おー! そんなものなんですか、映画って?
満島:いや、映画はそんなものではないんですけど(笑)、これはめちゃくちゃ面白いですよ。初めてのことですからね。
権八:試写会やらないんですよ。スケジュール上、試写会が間に合わないから、見に来てくれたお客さんみなさんに宣伝していただくというコンセプトで言ってるんだけど、内実は間に合ってないだけで。恥ずかしいっちゃ恥ずかしいですけど。
満島:一般的には1年かかりますからね。撮影から公開まで全てを含めて言うと。
権八:オムニバスの映画で、エピソード1、2、3、4とあって、満島くんは1で園子温監督の『ピアニストを撃つな!』の重要な役どころで出ます。1に出てくるけど、4でいろいろなことが回収されて、明らかになっていくんですよ。
中村:オムニバスだけど、ちゃんと伏線があって、繋がっているかもしれない。
権八:最後に全て1つになるというコンセプトで。
中村:エピソード1の『ピアニストを撃つな!』は監督と脚本の両方を園子温さんがされているから、権八さんはもっとプロット寄りの部分で、全体構造をこういう風にしようとつくって、構築した感じなんですか?
権八:その辺りは、この番組に来てくれた多田琢さんと山崎隆明さん、それと僭越ながら私と、3人で最初に映画の企画が進行して、それぞれがショートフィルムを何本かずつ脚本書いて持ち寄って、というのを何回かやって、多田さんの企画が面白かったから、それをベースにこうしようああしようと組み立てていって、今の形になって。最初にオムニバスでショートフィルムを3つか4つやろうというのは僕らの中で決まっていて。監督は全部変えて、最後話が繋がってというのは、たぶん前例がないんじゃないかという。
澤本:だって、園さんと山内ケンジさんと太田光さんでしょ。すごいよね。
満島:本当に初めての経験でエピソード1と4が大きく繋がっていくんですけど、1のクランクアップのシーンが終わった瞬間に児玉裕一さんたちの4のチームがガッとその現場に入ってくるんですよ。僕がやってる芝居の途中から4になったりするんです。だから、これはなかなか僕らも経験できないですよ。同じシーンで監督変わりますから。たまらなく面白かったです。
中村:言える範囲でストーリーや満島さんの役柄も聞きたいんですけど、聞けますか?
満島:どんなっていう内容はあまりないんですよ、正直。
一同:(笑)
満島:それよりも稲垣吾郎さんと僕と浅野忠信さんの闘い、そこですね。だから、僕らは1人じゃ立ち向かえないので、浅野さんと僕は2人で立ち向かっていくというだけなんですけど。
中村:園子温だけに期待が高まりますね。それだけ聞いても。
満島:僕もまだ見てないですけど、エネルギーとしては高いエネルギーが放出されていると思いますし、エピソード1だけでは終わらないので。これがまた面白いんだろうなと、僕らも楽しみにしてます。
権八:エピソード1だけも見てないですか?
満島:何も見てないですね。何日か前にエピソード4のアフレコ行きました。だから、まだ制作過程の段階で。ちなみに僕の役柄はジョーという男で。
中村:どんな役ですか?
満島:ジョーと言えば、という。
一同:(笑)
満島:みなさんがジョーと聞いて思い浮かぶテイストが入ってます。
権八:そっか、そうだ。確かに。
満島:なので、ジョーという優しい男の子です。いろいろな優しさがありますからね。
中村:直前だし、もう少しいいんじゃないですか。もう1週間前ですから。
権八:ここに書いてあるものは大丈夫ですね。
満島:でもね、もう本当にこれは内容どうこうというよりも、たぶん日本でたくさんこれまでつくってきた映画の中で、自主映画を抜いて大きくやるものとしては最短でつくってるものだと思います。そう考えると、新たな歴史の1ページをこのチーム全員がつくったと思うので、そこを一度お客さんに目撃してほしいんですよ。
だから、お客さんもつくる側に入る気持ちだと思うんです。お客さんが見ないと、この映画自体ができあがらないので。それに予想できないものが撮影の中にもあったので、お客さんも見ていて、1つのストーリーを追うというよりも、世界にはいろいろなことがあるんだ、いろいろな人間がいて、じつはこれは繋がってたんだと、自分の人生に置き換えられることもいっぱいあると思います。
見た目も違ったり、生きてる空間、やってることも違うんだけど、実は根底では繋がってるものがあったり、実は近所の人だったり。そういうことを感じるものになっています。
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