第一興商は3月14日、同日付の日本経済新聞・朝刊に、証券面を思わせるような全15段広告を出稿した。通信カラオケ「DAM」30周年を機とした広告で、過去30年間を対象としたカラオケランキング1000曲を列挙している。企画制作は、電通東日本、アンプ、アットアームズ。
楽曲名を「銘柄」に見立て、アーティスト名や選曲番号、順位を記載した。1000曲分のランキングは、公式Webサイトなどでも掲載がなく、この新聞広告独自のもの。名前の長いアーティストをなんとか掲載しようと文字調整に苦心した跡もみられる。
「エンターテインメントを提供する企業が、(真面目で堅い)ビジネスを象徴するような日経に広告を出すこと自体にニュース性があるのではと考えた」と話すのは、企画とコピーを手がけた電通東日本の松田脩氏、冨田孝行らだ。
「コアな読者が反応する企画を実施したいと考えた。数ある紙面の中で、最も日経らしさが表れているのが証券面」
一見、証券面に見紛う見た目で、広告考査上の不安もあったというが、通常付される「広告」の表記で誤認を防ぐことで、クリアした。
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